後継者へ指名されたご親族・従業員の方へ


後継者の指名を受けた方にとって、一番大切なことって何でしょうか?!

  • 従業員が後継者について来てくれること?
  • 役員が後継者を支持すること?
  • 後継者ご自身の成長?
  • 株式をいくらで買い取るか?
  • 事業用資産の移転スキーム?
  • 事業を承継しない親族に対する相続での配慮?

長年多くの会社の事業承継に関わってきた私たちは、断言します。

これらは全て、第2、第3に大事なことに過ぎません。

もくじ
  1. 後継を打診された方にとって一番大切なこと
  2. 事業の将来性の検討
  3. 今のままでは将来性ないけれど、こうすれば・・・
  4. 継がないと決めたとき
  5. 当グループでは
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後継を打診された方にとって一番大切なこと


後継を打診された方にとって一番大切なことって、何なんでしょうか?!

  • 親父から頼まれたから、継いだ。
  • 先祖代々の家業だから、継ぐと決めていた。
  • 継がないと働く場所を失うと思ったから、継いだ。

という方が多いと思いますが、男気・女気だけでは、お商売は上手くいきません。


第三者が承継するM&Aでは「買い手が『一番最初に』『必ず』『じっくり』と検討すること」があります。

ところが、親族や社員が承継するときは、余り検討していない(全く検討していない)ことがあります。

それは・・・
「事業の将来性はあるのか?」「(少なくとも)自分が継げば上手くいくのか?」
ということです。

 

これは、

事業承継にとって一番大切なこと

と、言い換えることができます。

 

事業に将来性がないのであれば、

従業員がついてきてくれても、役員が支持してくれても、経営力に優れた後継者であっても、いずれ良くない結末を迎えることになります。

 

いくら敏腕専門家を雇って、

適性な価格で株式を取得できて、事業用資産を無事に移転できて、なおかつ相続対策もバッチリだったとしてもです。

 

将来性のある事業を、キッチリと承継して、さらに良い会社にして初めて、従業員は職場を失わず、先代経営者もあなたに感謝し、取引先も喜び、とてつもない充実感と喜びを手に入れることができます。

事業の将来性の検討


どうやって事業の将来性を検討すれば良いのでしょうか?

SWOT分析などを使って・・・事業承継を打診された会社の10年20年先までを検討します。

SWOT分析

会社を取り巻く環境の分析をすることができます。

強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の頭文字をとってSWOT分析と呼ばれます。

 

➊例えば、人材の〇〇な点、技術力の〇〇な点、販売力が〇〇な点、知的財産として〇〇を保有、許認可〇〇を保有、店舗網〇店、店舗分布が〇〇、〇〇の法改正などを下記4つの枠に当てはめます。

自社でコントロールできる項目を「内部環境」

自社でコントロール不能な項目を「外部環境」

として仕分けします。

❷表が完成したら、分析を行います。

強みと機会(SO):事業承継後も将来も、強みを活かして機会を得られる会社なのか

強みと脅威(ST):事業承継後も将来も、強みを活かして脅威を退けられる会社なのか

弱みと機会(WO):事業承継後も将来も、弱みを克服して機会を得られる会社なのか

弱みと脅威(WT):事業承継後も将来も、弱みを克服して脅威を退け最悪な状況を防げる会社なのか

  プラス要因 マイナス要因
内部環境 活かすべき強みは?(Strength) 克服すべき弱みは?(Weakness)

外部環境 市場機会はあるか?(Opportunity) 回避すべき脅威は?(Threat)

今のままでは将来性がないけれど、こうすれば…


分析した結果、事業をこのまま継いでも、上手く行かないけれど・・・こうすれば上手く行くと考えられる場合には、それを現経営者に伝え、その解決などを条件に、事業承継を承諾しましょう。

現経営者も最初は抵抗を示されるかもしれませんが、ジックリと説得しましょう。

1.債務を圧縮すれば・・・

利益に比べて、債務総額や返済額が大きすぎるときには、資産の売却やリスケなどをすれば事業の将来性を回復することが出来ます。

事業を承継する前に、現経営者にお願いします。

2.不採算部門を廃止すれば・・・

現経営者は大切にしているけれど、不採算部門や将来性がない部門は閉鎖してから事業承継をすることも検討するべきです。

事業承継する前に、現経営者にお願いします。

3.優秀な人財を使って、こういう事業を立ち上げれば・・・

新事業を立ち上げるときにも、一から起業するよりも、長い社歴は武器になるでしょう。

事業承継する前に、現経営者にその方向性を承諾しておいてもらいます。

継がないと決めたとき


継がない理由によりますが、継がないと決めたときには、ハッキリと次のような方法を現経営者に、ご注進いただくのも、後継者にまで指名されたあなたの仕事です。

継いでくれる筈だと考えている現経営者は、最初はお怒りになるかもしれませんが、きっと聴いてくれると思います。

1.今は順調だけれど将来性がないから、継がないと決めたとき

事業の廃止、つまり、会社の解散を。

事業が順調なうち(現金・資産が豊富なうち)に解散をすれば、現経営者も退職金などを受領することが出来るかもしれません。

2.債務が大きすぎるから、継がないと決めたとき

あまり知られていませんが、会社の破産手続には、100万円~の資金が必要です。

完全にカラカラになってからでは、破産すら出来なくなってしまいます。

この時点では、会社の帳簿は見せてもらえていないかもしれませんが、債務の法的整理には早めの対応が必要です。

3.良い会社だけれど後継者自身の理由で、継がないと決めたとき

✔ 後継者ご自身も別の会社で働いておられて、そこでの出世が見込める

✔ 後継者ご自身のご家族が反対している

などの理由で継ぐことが出来ないこともあろうかと思います。

そんなときは、優良な企業を次の世代に継ぐべく、第三者への売却を検討するよう現経営者にお伝えください。

当グループでは


事業を承継するよう依頼された後継者候補の方々からのご相談もお引き受けしております。

ご相談料は、1時間あたり11,000円(税込)です。

 

顧問契約、不動産取引、商業登記、民事訴訟など様々な業務を体験し、解決に導き出した当グループだからこそ持っている多くの引き出しから、様々なアドバイスをさせていただきます。

 

まずは、お気軽にご相談をお待ちしております。

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