会社の組織行為の無効確認の訴え


会社の組織に関する訴えの主なものは次のとおりである。

 

なお、会社の組織に関する訴えについて、提訴期間中は、口頭弁論を開始することができないとする規定(改正前商法280条の16、105条2項)は廃止された。


 

設立

新株

発行

自己株式

の処分

新株予約権発行 資本金の額の減少

組織

変更

合併

会社

分割

株式

交換

株式

移転

会社法

828Ⅰ

828Ⅰ

828Ⅰ

828Ⅰ

828Ⅰ

828Ⅰ

828Ⅰ

⑦⑧

828Ⅰ

⑨⑩

828Ⅰ

828Ⅰ

訴えの原因

手続に重大な法令定款違反

発行差止などの仮処分違反(最判H5.12.16)

提訴期限

会社成立から2年

発行効力発生から6か月【1】

株式処分の効力発生から6か月【1】

発行の効力発生日から6か月【1】

効力発生日から6か月以内

訴外主張 不可(会828「訴えをもってのみ」)
原告

株主等

【2】

社員等

【3】

 

株主等

【2】

 

 

 

株主等

【2】

 

 

 

株主等

【2】

新株予約権者

 

組織行為前後の株主等【2】

組織行為前後の社員等【3】

破産管財人

非承認債権者

 

株式移転前後の株主等

【2】

被告 会社(会834①~⑫)【4】
管轄 被告会社の本店所在地を管轄する地方裁判所(会社835)【5】

担保

【6】

要(会836、834)
併合 要(会837、834)       
判決の対世効 〇(会838、834)       
判決の遡及効 将来効しかない(会839)
敗訴原告 悪意・重過失で提訴し、敗訴した場合には、被告会社に対して連帯して損害賠償をする義務を負う(会846、834)  
登記 無効の判決が確定したときは、裁判所が職権で嘱託登記を行う(会937)

【1】非公開会社は、株式発行の効力発生日から1年以内

【2】ここでの「株主等」とは、株式会社の株主、取締役、監査役、執行役、清算人。

【3】ここでの「社員等」とは、持分会社の社員、清算人。

【4】固有必要的共同訴訟

吸収分割無効の訴え:吸収分割契約をした会社(2社ともという趣旨)

新設分割無効の訴え:新設分割をする会社及び新設分割により設立する会社(全社という趣旨)

株式交換無効の訴え:株式交換契約をした会社(2者ともという趣旨)

株式移転無効の訴え:株式移転をする株式会社及び株式移転により設立する株式会社(全社という趣旨)

【5】吸収分割無効・新設分割無効・株式交換無効・株式移転無効の場合で、2以上の地方裁判所が管轄権を有するときは、先に訴えの提起があった地方裁判所が管轄する(会835Ⅱ)。申立・職権による移送(会835Ⅲ)

【6】原告に立担保が命じられる要件

①被告会社が裁判所に「原告に担保提供を命じるよう」申立て(会836Ⅰ)
②被告会社が原告の会社に対する害意の疎明(会836Ⅲ) 
③原告が取締役・監査役・執行役・清算人でないこと(会836Ⅰ)