支店登記


支店とは、ある範囲において会社の営業活動の中心となり、本店から離れ独自に営業活動を決定し、対外的取引をなしえる人的物的組織のこと(大隅・商法総則新版176頁)をいいます。

 

ただし、会社法上、厳密に定義されておらず、担当者の詰所、営業所、出張所のような拠点は支店登記を要しません。


 

では、支店を設置した際、支店登記が必要でしょうか?

設けたのが「営業所」であれば登記は不要ですが、「支店」なら登記が必要です(会社法911Ⅲ)。

支店の登記事項


支店で登記されている事項は、法改正で少なくなり、現在は、次のとおりです。

支店登記は、本店登記簿を探すためのインデックス程度の意味しかありません。

本店登記事項 支店登記事項
商号 〇(会社法930Ⅱ)
本店 〇(会社法930Ⅱ)
目的 ×

会社成立の年月日

〇(商業登記法48Ⅱ)

支店(全ての支店)

の所在地

〇(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内の支店のみ。会社法930Ⅱ)

支店(全ての支店)

の設置年月日

〇(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内の支店のみ。商登法48Ⅱ)
本店支配人 ×
支店支配人 ×

支店設置のメリット・デメリット


支店設置(支店登記)のメリット・デメリットは、次の通りです。

  メリット デメリット
営業上
  • 支店近くでも貴社が認知されるようになる(貴社支店近くで同業者が類似商号で開店した場合、不正競争として商号差止を求めやすくなる。)。
  • 地元企業しか受注できない公共工事を受注できるようになる。
  • 支店近くの信用金庫・信用組合などの地域金融機関から融資を受けることができる。
法務上
  • 支店に支配人を置くことができる。支配人も実印登録できるので、契約などを支店でも処理できる。結果、対外取引が迅速化される。
  • 管理規定を設けることで、本支店間の権限関係などが明確化できる。
  • 定款・株主総会議事録・計算書類などを支店にも置く必要が生じる。
  • 支店設置・移転・廃止、商号・本店の変更の場合、登記費用がかかる。
  • 支店でも労働保険や雇用保険の手続きが必要となる。
税務上  ー  
  • 市役所や都道府県への税務上の届出が必要になる。
  • 支店ごと均等割の納税義務が生じる。
  • 所得割は按分計算して納付する。

「デメリットも、きっちり説明します」

司法書士報酬・費用


支店設置(本店管轄以外への)の場合

⇒司法書士報酬は36,000円(税別)、実費75,000円程度。

 

支店廃止の場合

⇒司法書士報酬は26,000円(税別)、実費47,000円程度。

報酬には、基本的な議事録作成報酬が含まれています。

支店以外の登記については、「費用とご利用の流れ」をご参照ください。