印紙税法の基本と間違いやすいポイント


簡単なようで難しい印紙税法。

契約書に対する収入印紙の要否は、契約書の「書きぶりと実体」によって判断されます。実際は非課税文書であるのに、契約書の書きぶりが悪くて、課税文書扱いにならないよう注意が必要です。

もくじ
  1. 印紙税の基礎
  2. 印紙税法違反のペナルティ
  3. 間違って貼り付けた場合の対処方法
  4. 間違いやすいポイント
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印紙税の基礎


契約書・領収書などの文書には、印紙税法で定められた収入印紙を貼付けて、消印をしなければなりません。

印紙税法違反のペナルティ


消印を忘れた場合 額面額と同額(印紙税法20Ⅲ) 
印紙の貼付け自体を忘れた場合 貼付けるべき金額の3倍(印紙税法20Ⅰ)

間違って貼付けた場合の対処方法


印紙税過誤納手続(印紙税法14ⅠⅡ)、印紙税法施行令14ⅠⅣ

間違いやすいポイント


契約の類型ごとに整理すると次のとおりです。

そもそも契約書名ではなく中身で判断されることに注意が必要です。

債務承認弁済契約書

論点が多く複雑なので、こちら「債務承認弁済契約書に収入印紙は必要か」に移記しました。

建物の賃貸借契約書(又はその予約契約)

次のとおりです。

原則 印紙税の課税対象となりません。
例外➊ 敷地の面積などが記載されており、なおかつ、

その敷地についての賃貸借契約を結んだことが明らかであるとき

単にその建物の所在地や使用収益の範囲を確定するために、敷地の面積が記載されているときには、印紙税の課税対象となりません。

その敷地についての賃貸借契約を結んだことが明らかであるとき:印紙税額の一覧表の第1号の2文書「土地の賃借権の設定に関する契約書」に該当します【1】。

例外➋ 賃借人から建設協力金又は保証金などの名目で一定の金銭を受け取り、そのビルなどの賃貸借期間に関係なく一定期間据置き後、一括返還又は分割返還することを約する場合 印紙税額の一覧表の第1号の3文書「消費貸借に関する契約書」に該当します【1】。
例外➌ 敷金又は保証金を預かるとき 敷金の預りは、相手方のために金銭を保管するものではありませんので、敷金の「預り証」は、第14号文書(金銭の寄託に関する契約書)ではなく、第17号の2文書(売上代金以外の金銭の受取書)に該当することになります(基通別表第一第14号文書の3)。なお、建物賃貸借契約書を作成する場合に、契約書に敷金等の受領の旨が具体的に記載されている場合には、第17号文書(金銭の受取書)に該当する場合があります。

連帯保証(主債務の契約書に併記されたもの)

債務の保証に関する契約書は、本来、第13号文書(債務の保証に関する契約書)として印紙税の課税対象になります。

ところが、主たる債務の契約書(金銭消費貸借契約書、不動産の賃貸借契約書など)に併記した債務の(連帯)保証に関する部分【1】は、課税しないことになっています。

【1】たとえば、消費貸借契約書に債務者と保証人が署名押印し、「債務者が返済期限までに返済しない場合は、保証人が全額弁済します。」と記載した部分。

原則 課税事項に該当しない。主たる債務の契約が課税事項に該当するか否かは問いません。
例外 併記された債務の保証契約を変更又は補充する契約書及び契約の申込書に併記された債務の保証契約書については、債務の保証契約のみが記載されていることになりますから、第13号文書(債務の保証に関する契約書)に該当する(基通別表第一第13号文書の3)。

以上、国税庁HP「主たる債務の契約書に併記した債務の保証に関する契約書」を参照。

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