株主総会の書面決議(決議省略・みなし決議)/書面による議決権行使/委任状出席


「書面決議(みなし決議)」は、株主全員が議案に同意しているときに株主総会に集まって決議することを省略します。

 

名前のよく似ている「議決権行使書による議決権行使」は、株主総会は普通に開催することを前提にしています。

そのうえで、欠席する株主は書面によって議決権を行使することができます。

 

似て非なる両手続を分かりやすく比較します。

書面決議/書面による議決権行使/委任状


 

書面決議=みなし決議

(会社法319、320)

書面による議決権行使

(会311)

委任状出席

(会310)

内容

株主が物理的に集まって株主総会を開催しない。

 

 

               

株主が物理的に集まって株主総会を開催する。

欠席する株主は、書面によって議決権を行使できる。

 

株主が物理的に集まって株主総会を開催する。

株主からの委任状をもらった代理人が出席する。

             

採否

全株式会社で採用可能。

議案・報告事項について全株主が同意した場合には、株主総会開催を省略可能。

書面決議で良い旨の同意ではない。

議決権を行使出来る全株主の同意が必要なので、株主数が極少ない会社向け。

議決権を行使することができる株主が1,000人以上存在する会社は、議決権行使書による議決権行使を認めることが義務。

それ以外の会社は、任意に議決権行使書による議決権行使を採用できる。

 

全ての株式会社は、委任状出席を認めなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

書面による議決権行使/委任状の違い


  書面による議決権行使 委任状出席
行使主体 議決権行使主体は、株主本人。

株主は議決権行使書面に必要な事項を記載し、原則として株主総会の日時の直前の営業時間の終了時までに提出して議決権行使する(会社法311、会社法施行規則69)

議決権行使主体は、代理人。

株主又は代理人は委任状を株式会社に提出しなければならない(会310)

 

 

記載事項

議決権行使書面の絶対的記載事項(規則66)

①各議案についての賛否欄

②議決権行使期限

③株主氏名、その有する議決権数

ほか

委任状の絶対的記載事項(会310、民法99)

最低限、委任者が受任者に対して特定の株主総会における議決権の行使を委任する旨の記載があればよい。

 

決定時期 株主総会招集決定の際に、株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときはその旨も定める(会298Ⅰ③)。 株主が株主総会に代理人を出席させる権利は会社法で定められているため、議決権行使書面の場合のように招集決定と別に委任状出席を認める旨を決議する必要はない(会310、298Ⅰ③参照)。
発送時期 株主総会の日の2週間前までに、招集通知を発しなければならない(会299)。 公開会社を除き、株主総会の日の1週間前までに、招集通知を発しなければならない(会299)。
参考書類

株主総会参考書類が必要(会301、規則73以下)

株主総会参考書類は不要。

ただし、上場株式の議決権の代理行使の勧誘をする場合は、内閣府令に定める参考書類の提供を要する(金融商品取引法施行令36条の2)。

事後備置

議決権行使書を

株主総会の日から3か月間本店に備え置かなければならない(会311Ⅲ)。

株主総会議事録本体は、本店に株主総会の日から10年間備え置き、支店に写しを5年間備え置き(会社法318ⅡⅢ)

委任状を

株主総会の日から3か月間本店に備え置かなければならない(会社法310Ⅳ)。

株主総会議事録本体は、本店に株主総会の日から10年間備え置き、支店に写しを5年間備え置き(会社法318ⅡⅢ)

書面決議の流れ


株主総会に会議の目的たる事項を提案できるのは、取締役と株主です。

ここでは、取締役からの提案の場合の流れをご紹介します。

取締役会を開催

株主総会へ報告すべき事項・承認を得るべき議案をまとめる。

書面決議(株主総会の省略)を可決

代表取締役から全株主へ通知

次のような提案書・同意書・(貴社宛)返信用封筒を送付します。

  令和年月日
株主各位  
 

神戸市灘区鹿ノ下通二丁目4番15号

あなまちサムライサポート株式会社

代表取締役 佐藤大輔

第〇回定時株主総会 提案書

当社は、株主様の株主総会への出席のご負担を考慮し、第〇回定時株主総会の開催を省略したいと考えております。

当社が株主総会に報告すべき事項については下記「報告を省略する報告事項」欄記載のとおりです。また、当社が提案する株主総会の目的である事項については、下記「決議を省略する決議事項」欄記載のとおりです。

株主様におかれましては、当社提案及び報告事項の省略に同意いただけます場合には、別紙同意書に必要事項をご記入のうえ、当社宛ご返送(ご返送期限:令和年月日)をお願いいたします。

 

なお、提案について株主様全員の同意が得られた場合には、会社法第319条及び第320条に基づき、株主総会の決議及び株主総会への報告があったものとみなされ、株主総会を開催することはいたしません。

(報告を省略する報告事項)

1.当期事業報告の件(別紙「事業報告書」記載のとおり)

2.監査報告(別紙「監査報告書」記載のとおり)

(決議を省略する決議事項)

1.第〇期貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表承認の件(別紙「」記載のとおり)

2.定款変更の件

・・・・・

3.取締役1名選任の件

・・・・・

  令和  年  月  日
あなまちサムライサポート株式会社 御中   
 

 

株主様のお名前           (株主届出印)

同意書
私は、下記事項の報告を省略すること及び決議事項に関する会社提案について本書により同意する。
※ 上記提案書の【記】以下と同様に表示する。

全株主から同意書が返送される。

最後の株主からの同意書を会社が受け取った日が、株主総会決議の日となります。

株主総会議事録を作成

(必要に応じて)登記申請

株主総会議事録・全株主の同意書を保管

株主総会議事録原本を会社本店において10年間、その写しを支店において5年間(会318ⅡⅢ)

全株主の同意書原本を会社本店において10年間(会319Ⅱ)

保管し、株主・債権者の閲覧請求に対応する必要がある。

標準的な所要時間


会社作成書類の精査(招集通知・委任状・議決権行使書面など)

作業内容

所要時間

企業様→司法書士:文案をメール送信いただいてから

司法書士→企業様:見積書呈示まで

1~2日

企業様→司法書士:見積書承諾から

司法書士→企業様:内容精査し修正案送付まで

1週間

司法書士の報酬・費用


※貴社に必要な手続きを選択してご用命ください。

顧問契約を締結いただいている場合、割引きがございます。

業務の種類

司法書士の報酬・手数料

【1】

実費

会社作成書類の精査

(招集通知・委任状・議決権行使書面など)

30,000円(税別)~

 

招集通知原案作成

招集通知発送代行

発送報告書

30,000円(税別)/議案

+株主数×1,000円(税別)

株主数×特定記録郵便費用
株主総会シナリオ作成 50,000円(税別)~  
株主総会想定問答集作成 50,000円(税別)~  
株主総会予行演習 50,000円(税別)~  
株主総会受付事務 10,000円(税別)~  
株主総会立会い(総会事務局担当) 100,000円(税別)~  
株主総会議事録作成 10,000円(税別)~ 【2】
取締役会議事録作成 10,000円(税別)~  
登記申請 コチラをご覧ください。  
日当【3】 10,000円(税別)~  

【1】司法書士報酬・手数料は、議案の種類・数、株主の数により加算いたします。

【2】株主から提訴を受ける可能性が高い場合や、録音反訳を要するような長時間にわたる株主総会の場合には、反訳会社に反訳文を外注しますので、実費をご負担ください。

【3】上記業務を事務所外で行なう場合で、移動時間が片道1時間を超える場合

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「難しい案件しか、やってくれへんのんちゃうん?」と言われたことありますが、そんなことありませんので(笑)

難しい仕事も出来るってだけです。

 

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