NPO法人(特定非営利活動法人)の設立


ボランティア団体としてやって来たけれど・・・法人化を勧められた。法人化して大丈夫だろうか?!

✔️ 法人化するとチョット面倒が増えるかもしれません。

✔️ その一方、法人化すると皆様の活動は大きく飛躍する可能性があります。

末永くお付き合いしましょう。

法人化すると、今までは思いもつかなった様々な疑問が次々に出てきます。

疑問の種類も法人のステージによって様々です。

私たちであれば、たいていのご相談に回答することができるでしょう。

また、契約書の作成やチェック紛争解決の実績も多数ございます。

私たちは、設立後も身近な相談相手でありたいと願っています。

 

NPO法人の設立は登記だけじゃない『あなたのまちの司法書士事務所グループ』にご依頼ください。

NPO法人とは?!


ザックリと言いますと、ボランティア団体の法人化です。

2020年3月31日までに認証を受けたNPO法人は51,269法人です。

いろいろな規制がありますので、「金儲けをしたい方」や「行政に報告書を提出しつづけるのが嫌な方」には不向きです。

NPO法人の存在意義は?!


新たな起業家の苗床(なえどこ)

NPO法人の代表者には、営利企業に比べてシニア層や女性が多くなっています。

活動開始の動機も「社会の役に立つ活動がしたかったから」や「社会や地域と関わりをもちたかったから」など、一般の営利企業とは異なっています。

NPO法人は、市民がそれぞれの能力や個性を発揮することにより、自発的に社会・地域とのかかわりをもつ機会を提供することができます。

「新しい公共」の担い手

行政とは異なる視点で社会のかかえる課題を発見します。

民間の自由で柔軟な発想を活かして課題解決を図ります。

NPO法人は、行政や企業では対応しにくいサービスを提供しています。

市民の社会参加の促進

NPO法人は、寄付やボランティアといった自発的な活動を通じて、市民の社会参加を促します。

また、地域の個人や団体と新しい絆を結ぶことで、地域に新しい産業を作り出すきっかけになるなど地域の活性化も促します。

雇用の創出

NPO法人は、NPO法人制度開始から現在に至るまで有給の職員数を増やしており、雇用創出効果も担っています。 

NPO法人の特徴は?!


NPO法人には、メリットもありますが、その分、色々な規制もあります。

一方で、監督官庁への報告が面倒すぎるので、一般社団法人へ移行したいとご相談される方も多数いらっしゃいます。しかしがら、NPO法人の一般社団法人への移行には障害がございます(NPO法人の一般社団法人への移行手続)。

NPO法人という商号がどうしても欲しいという場合を除いて、一般社団法人を設立後、公益社団法人への移行を目指すのも一つの選択肢です。

  NPO法人 ほかの法人
事業目的 法律で定められた特定非営利活動20分野【1】【2】に限定され、当てはまらないと設立できない。

制限なし(株式会社・合同会社・一般社団法人・一般財団法人)

設立費用

資本金・基金の拠出は不要

所轄庁の認証を取得するための費用がかかる

資本金・基金の拠出は不要(一般財団法人)

資本金などの拠出必要(株式会社)

設立所要時間

設立するには、所轄庁【3】の認証が必要で、その分時間が掛かる。

即日設立も可能(合同会社)

定款認証が必要だが、そんなに時間かからない(株式会社・一般社団法人・一般財団法人)

イメージ

公益のイメージが強く、社会的信用が高いため、人・資金を集めやすい。

商売のイメージ(株式会社など)

公益そのもののイメージ(公益社団法人・公益財団法人)

必要な人数

社員10名

理事3名

監事1名

役員の親族が役員に就任することの規制がある【4】

株主1名、取締役1名(株式会社)

社員2名、理事1名(一般社団法人)

評議員3名、理事3名、監事1名(一般財団法人)

役員報酬

制限あり

報酬を受ける役員が役員総数の1/3以下(法2Ⅱ①イ)

制限なし(株式会社・合同会社・一般社団法人・一般財団法人)

役員任期

理事2年、監事2年(法24)

※再任でも任期ごとに登記が必要

なし(合同会社)

最長10年(株式会社)

理事2年、監事4年(一般社団法人・一般財団法人)

社員・株主などの議決権

1人1票(法14の7)

1株1議決権(株式会社)

原則:1人1票(合同会社)

1人1票(一般社団法人・一般財団法人)

行政の監督

年度ごとに事業報告を所轄庁へ提出

改善命令(法42)

設立認証の取消(法43)

なし(株式会社・合同会社・一般社団法人・一般財団法人)

情報公開義務

事業報告などの情報公開義務

なし(株式会社・合同会社・一般社団法人・一般財団法人)

会計

特定非営利活動事業の他に「その他の事業」を行なう場合、特定非営利活動事業の会計と分ける必要があります(法5Ⅱ)。

 
税制優遇

あり(法70、71)【5】

なし(株式会社・合同会社)

非営利要件を充せばその事業は非課税(一般社団法人・一般財団法人)

あり(公益社団法人)

利益配当 不可

可能(合同会社、株式会社など)

不可(一般社団法人・一般財団法人)

組織変更の制限

株式会社・合同会社などへの組織変更不可

一般社団法人・一般財団法人への組織変更不可

株式会社⇔合同・合名・合資OK

 

 

合併の制限

他のNPO法人との合併可能(法33以下)

株・合同・合名・合資+株・合同・合名・合資⇒株・合同・合名・合資OK

 

一般社団+一般社団⇒一般社団法人OK

一般財団+一般財団⇒一般財団法人OK

一般社団+一般財団⇒一般社団・一般財団どちらもOK(例外あり)

解散時の財産帰属

以下のいずれに帰属させる(法32Ⅱ、11Ⅲ)。

国又は地方公共団体

公益社団法人又は公益財団法人

私立学校法3条の学校法人

社会福祉法22条の社会福祉法人

更生保護事業法2条6項の更生保護法人

株主(株式会社)

社員(合同会社)

定款で「残余財産は社員へ」と定めることは不可だが、解散後社員総会で「社員に帰属させる」は可能(一般社団法人・一般財団法人)

【1】特定非営利活動20分野と、分野ごとの認証をうけた法人数の一覧です(一つの法人が複数の事業を行なうこともあるため合計は法人数と一致しません。)。事業目的の決定にご利用ください。

活動の種類 事業例 法人数
1 保健、医療又は福祉の増進を図る活動 障がい者支援、高齢者支援、施設訪問、生活支援、点字や手話の教育活動 29835

2

社会教育の推進を図る活動 生涯学習活動、ものづくり推進、読み書き教室、パソコン教室 24346

3

まちづくりの推進を図る活動 商店街の活性化、コミュニティづくり、地域活性化イベントの実施、まちづくり調査 22412

4

観光の振興を図る活動 観光商品開発、地域ブランド作り、郷土の歴史研究、旅行業 3043

5

農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動 過疎防止活動、村おこし活動、漁業振興、都市と農村交流、地産地消 2604

6

学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動 地域楽団、地域劇団、伝統芸能・文化の振興・継承、スポーツ教室・指導、文化・芸術鑑賞 18129

7

環境の保全を図る活動 リサイクル運動、野生動物の保護、野鳥の保護、森林保全、ナショナルトラスト、里山保全 13374

8

災害救援活動 災害時の救援活動、救援ネットワークづくり、災害予防の普及啓発 4132

9

地域安全活動 防犯パトロール、犯罪・事故の防止、交通安全活動、防災マップづくり 6119
10 人権の擁護又は平和の活動の推進を図る活動 人権啓発、家庭内暴力を受ける女性の援助、いじめ防止、核兵器廃絶・地雷の禁止の活動 8580
11 国際協力の活動 難民支援、発展途上国の開発援助・技術協力、留学生の支援活動や国際交流活動 9163
12 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動 男女間の差別解消、セクハラ防止、主婦の再就職 斡旋、ストーカー被害者の支援 4713
13 子どもの健全育成を図る活動 子育て支援、子どもの人権保護、遺児の保護、児童保育、学童保育、児童虐待防止、保育施設運営 23896
14 情報化社会の発展を図る活動 パソコン教室、ホームページづくり、OSの開発、電子マネー、情報通信ネットワークづくり 5591
15 科学技術の振興を図る活動 遺伝子診断・治療、バイオ、ゲノム、ナノテクノロジー、新技術開発、科学技術に関する研究支援 2759
16 経済活動の活性化を図る活動 起業支援、コミュニティビジネス支援、産業技術開発、商店街の活性化 8911
17 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動 ニート・フリーターの就職支援、職業訓練学校、民営職業紹介事業 12660
18 消費者の保護を図る活動 商品に関する情報提供、消費者相談 2967
19 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動 NPO支援、NPOの情報発信、ネットワークづくり、資金支援 23603
20 前各号で掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動 兵庫県の場合、条例では定められていません 278

内閣府HPに、兵庫県HP掲載の事業例を追記しました。

 

【2】法人が定款に記載している分野の数。NPO法人のほとんどが6~10個程度を事業目的にしていることがわかります。

分野数 法人数 全体に占める割合 累積割合
1個 10.72%
2個 7656 14.93% 25.65%
3個 8839 17.24% 42.89%
4個 8109 15.82% 58.71%
5個 6506 12.69% 71.40%
6個 4727 9.22% 80.62%
7個 3172 6.19% 86.81%
8個 2064 4.03% 90.83%
9個 1366 2.66% 93.50%
10個 930 1.81% 95.31%
11個 635 1.24%  96.55%
12個 528  1.03% 97.58%
13個 280 0.55% 98.13%
14個 189 0.37% 98.49%
15個 150 0.29% 98.79%
16個 77 0.15% 98.94%
17個 293

0.57%

99.51%
18個 42 0.08% 99.59%
19個 168 0.33% 99.92%
20個 43 0.08% 100.00%

内閣府HPのデータに割合表示を追記しました。

 

【3】所轄庁とは(法9)

原則 都道府県知事(県庁)
例外 事業所が一つの政令指定都市内にあるときは、政令指定都市の市長

 

【4】役員の親族が役員に就任することの規制があります(法21)。

役員のうちには、それぞれの役員について、

  • その配偶者若しくは三親等以内の親族が一人を超えてはダメ。☛親族入れるなら1名まで
  • 当該役員+その配偶者+三親等以内の親族が、役員総数の1/3を超えてはダメ。☛親族1名入れるなら役員(理事・監事)総数は6名以上必要になる。

 

【5】公益法人制度とNPO法人制度の税制上の優遇措置の比較(内閣府HPより)

(1)法人自身の優遇税制

  公益社団・公益財団

一般社団・一般財団

(非営利型法人)【6】

一般社団・一般財団

(非営利型以外)

認定・特例認定NPO法人【7】 NPO法人
収益事業課税(法人税)【8】  〇【11】 ×
利子・配当等に係る源泉所得税の非課税(所得税)【9】 × × × ×
みなし寄附(法人税)【10】 × × 〇【12】 ×

(2)寄附した方の優遇税制

  公益社団・公益財団

一般社団・一般財団

(非営利型法人)【6】

一般社団・一般財団

(非営利型以外)

認定・特例認定NPO法人【7】 NPO法人

個人の所得控除(所得税)

法人の損金算入に係る別枠措置(法人税)

× × ×
個人の税額控除(所得税) 〇【15】 × × ×
個人が財産を寄附した場合の譲渡所得税の非課税対象 (所得税)【13】 ×
個人相続財産を寄附した場合の相続税の非課税対象(相続税)【14】 × × 〇【16】 ×

【6】定款等で非営利性が徹底されている、あるいは共益的活動を目的としている一般社団・一般財団法人

【7】特例認定NPO法人とは

設立後5年以内のNPO法人については、1回に限り、スタートアップ支援のため、PST要件を免除した特例認定(有効期間は3年)により税制上の優遇措置を受けることが可能

【8】収益事業から生じた所得に対してのみ、法人税が課税される制度

※公益社団・財団法人においては、公益認定法上の公益目的事業として認定された事業は、収益事業に該当する場合でも非課税となります。

【9】公益社団・財団法人が利子等、配当等、給付補てん金、利息、利益、差益及び利益の分配を受ける場合には、所得税が課されない制度

【10】収益事業に属する資産のうちから自らが行う収益事業以外の事業(公益法人社団・財団法人にあっては、公益目的事業)のために支出した金額について、その収益事業に係る寄附金の額とみなして、寄附金の損金算入限度額の計算を行う制度

※公益社団・財団法人は所得金額の50%または公益目的事業の実施に必要な金額のいずれか多い金額が、認定特定非営利活動法人は所得金額の50%または200万円のいずれか多い金額まで損金算入可能です。

【11】公益社団・財団法人においては、公益認定法上の公益目的事業として認定された事業は、収益事業に該当する場合でも非課税となります。

【12】特例認定NPO法人は、この対象外となります。

【13】当該寄附が一定の要件を満たすものとして、別途、国税庁長官の承認を受けることが必要です。

【14】相続人(寄附者)又はその親族等の相続税又は贈与税の負担が不当に減少する結果とならないこと等の一定の要件を満たすことが必要です。

【15】措置を受けるには、法人がPST要件を満たしていることが条件となります。

【16】特例認定NPO法人は、この対象外となります

NPO法人が登記すべき事項


組合等登記令2条2項、同別表

名称  
事務所の所在地  
目的及び業務  
代表権を有する者の氏名・住所及び資格

理事の代表権を制限せず、各自法人を代表する場合には理事全員を「理事」として登記します。

※ 代表理事・理事長とは登記しませんので、ご注意ください。

代表権の範囲又は制限に関する定めがあるときは、その定め 代表権を制限している場合は、理事長(代表理事)に選ばれた理事のみを、「理事」として登記します。
存続期間又は解散事由を定めたときは、その期間又は事由  

NPO法人に関係する法律


  • 特定非営利活動促進法
  • 特定非営利活動促進法施行令
  • 特定非営利活動促進法施行規則
  • 特定非営利活動促進法第二十六条第三項の事務の引継ぎに関する内閣府令
  • 組合等登記令

NPO法人設立の流れ


ご相談

最寄りの当グループ各事務所にご予約ください。

NPO法人が一番よいのかそれ以外の法人の方が良いのかもご相談させていただきます。

「ご要望のお問い合わせ」へのご記入

当グループ定型の「ご要望お問い合わせ」シートをお渡しいたします。ご記入のうえ、どのような法人にするのかご相談ください。

類似商号・商標の調査

せっかく設立した法人の名称が、後日、類似商号だ、不正競争だなどとと言われないために、しっかりと調査をいたします。

定款・設立趣意書などの作成

定款(法11)は、会社の憲法にあたる大切な書類。じっくり打合わせをお願いします。

所轄庁への申請

法10

縦覧

受理から1か月間、県民・市民の皆さんに公開し、チェックしてもらう時間です(法10Ⅱ)。

兵庫県の場合、国家戦略特区(地方創生特区)の指定を受けているため受理日から2週間です。

所轄庁による審査

縦覧期間終了後2か月以内(法12)

NPO法人設立認証

登記申請

司法書士が登記申請を行います。この日がNPO法人の誕生日となります(法13)。

認証日から6か月以内に登記申請を行なわないと認証が取り消されます(法13Ⅲ)

登記完了

1週間程度で、登記が完了し、司法書士がチェックのうえ、お引渡しいたします。

その後の手続案内

司法書士がその後の手続をご案内いたします。

NPO法人の特殊な点は、所轄庁に登記事項証明書と財産目録を提出します(法13Ⅱ)。

標準所要時間


 業務の種類 期間
NPO法人の認証~設立登記 6か月

※打合わせ完了→書類作成→登記申請→登記完了までの期間の目安です。

司法書士の報酬・費用


※手数料には、基本的な議事録などの作成報酬を含みます。

顧問契約を締結いただいている場合、割引きがございます。 

業務の種類 司法書士の手数料 実費
NPO法人の設立
  • NPO法人設立登記申請
  • NPO法人認証申請
  • 類似商号・類似商標調査
  • 定款案作成
  • 議事録等作成
  • 印鑑届出
  • 法人印鑑証明取得(1通)
  • 法人登記事項証明取得(3通)

600,000円(税別)

10,000円ほど

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