解散や破産した抵当権者などの抹消登記


不動産登記簿に、記憶にない権利(買戻特約、抵当権、根抵当権、賃借権などなど)が登記されていることがあります。

 

抵当権者などをインターネットで見てみると、少し前に解散(場合によっては破産)しているようです。

 

こんなときには、どうすれば良いのか?

ご説明します。


「登記名義人の状態」と「行なう手続」の一覧


状態 行なうべき手続
抵当権者が個人であって、行方不明の場合 休眠担保権の抹消登記手続
抵当権は消滅しているが、抹消登記のみ未了のとき 抵当権者である会社が解散している場合 清算人との共同申請で抹消できます。
抵当権者である会社が清算結了している場合

抹消登記のためだけに会社を復活させる必要はなく、清算人との共同申請で抹消できる。

清算人が死亡しているときは、他の清算人との共同申請でも良い。

もし他の清算人がいないときには、新たに清算人を選任して、その清算人との共同申請でも良い。

抵当権が消滅していないとき【1】 抵当権者である会社が解散している場合 清算人との共同申請で抹消できます。
抵当権者である会社が清算結了している場合 清算結了登記を錯誤により抹消し、解散会社に復活させた上、清算人と共同で抹消します。
抵当権者が他社に吸収合併されて消滅している場合 吸収合併したその会社との共同申請で抹消できます。
抵当権者が破産手続中の場合 破産管財人が登記義務者として抵当権抹消登記を行います。
抵当権者の破産手続が終了している場合

裁判所に清算人の選任を請求します(会478Ⅱ)。

その清算人と共同申請で抵当権を抹消します。

清算人選任の予納金が高額になる場合、訴訟上の特別代理人選任を申立て、特別代理人を相手に抹消登記請求訴訟を起こす方法もあります【3】。

抵当権者である会社が登記簿すら残っていない場合【2】 休眠担保権の抹消登記手続

【1】抵当権が消滅していないということは、抵当権者である法人に抵当権という財産が残っているということになります。

【2】株式会社の場合、最低でも10年に一度の役員変更登記をする必要がありますが、これを怠っていると、次の流れで会社が「登記簿すら」消されてしまいます。

最後の登記から12年経過 解散したものとみなす(会社法472)
解散登記から10年経過

登記官は、当該登記記録を閉鎖することができる

(商業登記規則81Ⅰ①)。

登記記録閉鎖から20年経過

登記記録は廃棄される(商業登記規則34Ⅳ②)

最後の登記から合計42年で登記簿すら消滅します。結構長い。。。

【3】訴訟上の特別代理人(民訴35,37)は、訴訟行為を予定している場合にのみ選任でき、特定の訴訟行為の中でのみ、権限を行使できます。

抵当権者・根抵当権者は今どうなっているか?


下記HPの下方「金融機関名検索」に登記簿上の金融機関名を入力して検索すると、現在の状態がわかり便利です。

東京公共嘱託登記司法書士協会

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