「見守り→財産管理→任意後見→死後事務委任→遺言」の各契約・司法書士の業務・費用の目安


ご本人が老後の財産管理に「任意後見」を選択なさった場合に

  1. ご検討いただくべき契約の種類
  2. 「その契約」を結べば司法書士は、何をやってくれるのか?
  3. 契約締結と実行にかかる費用

についてまとめました。

 

実際にご相談いただくと、財産状況などをお聞きし、より具体的な数字を見積書として提出します。代替の金額イメージをこのコラムで掴んでいただければ幸いです。

契約の種類、司法書士の任務と費用


任意後見を行なう場合に、検討すべき契約の種類を、左から右へ時系列で表示すると次のとおりになります。必ずしも下記5つ全ての契約が必要な訳ではありません。

 

また、各契約を締結した場合にかかる費用を、❶契約書作成時点でかかる費用、❷途中でかかる費用、❸就任後かかる費用を上から下へ表示しています。

 

表に記載した司法書士費用は金額例であり、管理すべき財産額・種類や予想される業務内容により上下します。

グレー に塗りつぶした部分は、費用が発生しないことを意味しています。
  見守り 財産管理 任意後見 死後事務委任 遺言
ご本人から依頼を受けた方の肩書き 任意後見人予定者 財産管理契約受任者 任意後見人 死後事務受任者 遺言執行者

効力発生時期

と契約の意義

契約締結後、定期的に連絡をさせていただき、次の段階へ移行する必要があるか見極めます。 判断能力はあるが、足腰が弱った場合に、通帳などをお預りして入出金管理・各種支払。 判断能力が無くなった後、財産管理・契約締結をご本人に代わって行ないます。 天寿を全うされた直後から遺言執行の対象外である葬儀費用・祭祀などについてご要望を叶えます。 天寿を全うされた後の各種財産の名義変更などを行なう。
❶契約書など作成時点でかかる費用
 司法書士報酬 2.2万円 5.5万円

11万円~

【13】

5.5万円

16.5万円~+

証人二人2万円

【13】

 公証人報酬 1.1万円+1.7万円【1】 1.5万円【2】 1.5万円【3】 9万円【4】
 その他実費 交通費・郵送費 交通費・郵送費 2万円【5】 交通費・郵送費 交通費・郵送費
❷途中で掛かる費用
 任意後見監督人選任    
 司法書士報酬     11万円    
 実費     2万円【6】    
 文書保管料【7】       6,600円/年
❸就任後(効力発生後)かかる費用
 司法書士報酬

1.1万円/月

【12】

2.2万円/月 3.3万円~/月 応相談【8】 応相談【9】
 監督人報酬     【10】     
 実費 交通費・郵送費 交通費・郵送費 交通費・郵送費

交通費・郵送費

【11】

交通費・郵送費

名義書換費用

【1】公証人報酬(見守り契約、財産管理契約)の算出方法

契約書中に記載された報酬額によって次のとおり計算

月額報酬×12か月×10年(期間は10年を限度として計算)×2(契約期間の報酬総額の2倍)=目的価格

目的価格に対応する公証人報酬

【2】公証人報酬(任意後見契約)の算出方法

任意後見人の報酬が有償か無償かに関わらず、 目的価格を500万円とみなし、手数料額は11,000円となる。正本・謄本代として4,000円程度かかります。

【3】公証人報酬(死後事務委任契約)の算出方法

死後事務受任者の報酬が有償か無償かに関わらず、 目的価格を500万円とみなし、手数料額は11,000円となる。正本・謄本代として4,000円程度かかります。

【4】公証人報酬(遺言)の算出方法(公証人手数料令9,19)

①受遺者ごとにもらう財産の合計金額を算出します。

なお、公正証書遺言の対象となる財産の価格とは次の金額です。

財産の種類 どの数字を見るか
現金・預金 遺言作成時点での残高
保険・共済 遺言作成時点での解約返戻金
土地・建物 遺言作成時点での固定資産評価額
その他 遺言作成時点での時価
祭祀承継 算定不能として扱う

②受遺者ごとにもらえる財産の合計金額欄の右欄「公証人手数料(小計)」の金額をピックアップします。

受遺者ごとにもらえる財産の合計金額 公証人手数料(小計)
100万円以下の場合 5,000円
100万円を超え、200万円以下の場合 7,000円

200万円を超え、500万円以下の場合

及び算定不能の場合

11,000円
500万円を超え、1000万円以下の場合 17,000円

1000万円を超え、3000万円以下の場合

23,000円

3000万円を超え、5000万円以下の場合

29,000円
5000万円を超え、1億円以下の場合 43,000円
1億円を超え、1億5000万円以下の場合 56,000円
1億5000万円を超え、2億円以下の場合 69,000円
2億円を超え、2億5000万円以下の場合 82,000円
2億5000万円を超え、3億円以下の場合 95,000円
3億円を超え、3億5000万円以下の場合 106,000円
3億5000万円を超え、4億円以下の場合 117,000円
4億円を超え、4億5000万円以下の場合 128,000円
4億5000万円を超え、5億円以下の場合 139,000円
5億円を超え、5億5000万円以下の場合 150,000円
5億5000万円を超え、6億円以下の場合 161,000円
6億円を超え、6億5000万円以下の場合 172,000円
6億5000万円を超え、7億円以下の場合 183,000円
7億円を超え、7億5000万円以下の場合 194,000円
7億5000万円を超え、8億円以下の場合 205,000円
8億円を超え、8億5000万円以下の場合 216,000円
8億5000万円を超え、9億円以下の場合 227,000円
9億円を超え、9億5000万円以下の場合 238,000円
9億5000万円を超え、10億円以下の場合 249,000円
10億円を超え、10億5000万円以下の場合 257,000円
10億5000万円を超え、11億円以下の場合 265,000円
11億円を超え、11億5000万円以下の場合 273,000円
11億5000万円を超え、12億円以下の場合 281,000円
12億円を超え、12億5000万円以下の場合 289,000円
12億5000万円を超え、13億円以下の場合 297,000円
13億円を超え、13億5000万円以下の場合 305,000円
以下5000万円増えるごとに 8,000円を加算

③ ②で算出された金額を合計し、下表の額を加算した額が、公証人の報酬(手数料)となります。

加算の理由 加算金額
常に 用紙代数千円
遺言の目的の価額が1億円以下のとき 遺言加算+11,000円(公証人手数料令19Ⅰ)
公証役場外で作成するとき 2万円/日。4時間以内は1万円(公証人手数料令43)
病床で作成するとき 1.5倍(公証人手数料令32)

【5】任意後見契約締結時の実費内訳

登記嘱託手数料1,400円、成年後見登記用収入印紙2,600円、添付書類取得費用1万円程度

【6】任意後見監督人選任申立時の実費内訳

申立書貼用印紙800円、登記嘱託手数料1,400円、予納郵券~10,000円

【7】遺言書や死後事務委任契約書の原本は、銀行貸金庫にて保管させていただきます。貸金庫使用料をご依頼者様皆さまで負担いただくとお一人あたり月額550円×12月=6,600円/年程度が適切と考えております。

【8】死後事務委任契約書に定められた死後事務の内容により定めます。

なお、死後事務契約で定められる事務内容は概ね次のようなものがあります。

  1. 医療費の支払いに関する事務
  2. 家賃・地代・管理費等の支払いと敷金・保証金等の支払いに関する事務
  3. 老人ホーム等の施設利用料の支払いと入居一時金等の受領に関する事務
  4. 通夜、告別式、火葬、納骨、埋葬に関する事務
  5. 菩提寺の選定、墓石建立に関する事務
  6. 永代供養に関する事務
  7. 相続財産管理人の選任申立手続に関する事務
  8. 賃借建物明渡しに関する事務
  9. 行政官庁等への諸届け事務

【9】遺言書作成から関与させていただいた場合、遺言書に記載いただく報酬金額は次のとおりです。

相続する財産の額【9-2】 司法書士報酬
300万円以下の場合 330,000円(税込)
300万円を超え3,000万円以下の場合 2%+264,000円(税込)
3,000万円を超え3億円以下の場合 1%+594,000円(税込)
3億円を超える場合 0.5%+2,244,000円(税込)

【9-2】相続する財産の額は、次のとおり算定します。

不動産

原則:固定資産評価額

例外:不動産を売却して売却代金を相続人にお渡しする(いわゆる「清算型遺贈」)の場合は、売却できた金額を相続する財産の額として計算します。

預金 預貯金の額
負債 執行対象ではないので、含みません。

【10】任意後見監督人の報酬は、家庭裁判所が決定する金額です。財産の金額に応じて月額1~3万円程度で決定されています。

【11】死後事務契約により定められた事務を行なうための実費が必要です。

【12】定期訪問月は11,000円を加算いたします。

【13】それぞれ表に記載した基本報酬に、次の場合には次の料金を加算します。

加算の要素 加算する金額

遺産総額(負債含まず)が5000万円を超える場合

5000万円を超えるごとに33,000円(税込)を加算

不動産で筆数が多い

銀行口座数が多い

証券口座数が多い

価格の安い不動産などであっても、筆数が多ければ、司法書士の手間が増えるため、次の加算をお願いします。

5,000円/筆・口座

内容が複雑・非定型 55,000~110,000円(税込)を加算

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