相続財産管理人選任申立


法定相続人がいないので

✔️ ご自身が特別縁故者として相続したい方

✔️ 被相続人にお金を貸したけれど誰に請求したら良いか困っている方

 

そんなときには、家庭裁判所に相続財産管理人を選任してもらって、相続財産管理人に対して、請求します。


相続財産管理人の選任を申立できる方


利害関係人又は検察官が請求できる(民952)とありますが、利害関係人とは次のような方のことです。

1.受遺者

遺言で財産の一部の贈与を受けた方など

2.被相続人に対して債権(債務)を有する方

3.特別縁故者として分与を請求する方

特別縁故者について詳しくはコチラ

相続財産管理の流れ


相続財産管理の流れは、複雑で、次のとおりになります。

PC画面でご覧ください。

相続の開始

(相続人がいなさそう)

(相続人がいる)

権利義務は相続人へ


相続財産法人

相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする(民951)。

相続財産管理人選任申立

家裁は、利害関係人の申立によって、相続財産管理人を選任します(民952Ⅰ)。

管理人選任公告

家庭裁判所が官報に「管理人が選任された旨」公告をします(民952Ⅱ)

2か月間


(相続人が出現せず)

(相続人が出現)

権利義務は相続人へ


債権者・受遺者に対する請求申出催告

相続財産管理人が官報に「すべての相続債権者及び受遺者に対し、2か月内にその請求の申出をすべき」旨公告します(民957)。

2か月間


(相続人が出現せず)

(相続人が出現)

権利義務は相続人へ


相続人捜索の公告

相続財産管理人が申し立てると、家裁が官報に「相続人があるならば6か月内にその権利を主張すべき」旨公告します(民958)。

6か月間


(相続人が出現せず)

(相続人が出現)

権利義務は相続人へ


相続人捜索の公告の終期

相続人がいないことが確定します(民958の2)

3か月間以内


特別縁故者からの分与申立

被相続人に特別の縁故があった方は、申し立てによって、相続財産の全部又は一部の分与を受けられることがあります(民958の3)。詳しくはコチラ

(あり。財産分与あり)

(なし又は分与申立却下)

共有物のときは共有者へ

(最判H1.11.24)

(なし又は分与申立却下)

共有物でないときは国庫へ

(民法959)


特別縁故者へ

詳細はこちらをご参照ください。

相続財産管理人になったときにやること


1.官報公告

2.相続財産を家裁の許可を得て、現金化

3.報告

✔ 相続債権者や受遺者から請求があったときに、報告します(民954)

✔ 家裁に定期的に報告します。

4.管理の計算、引き渡し

相続人が現れ、相続の承認をしたときには、管理の計算をして相続人に引き渡す(民956)

相続財産に残余があるときには、管理の計算をして国に引き渡す(民959)

所要時間


債権者として請求できるようになるまでの時間

手続 時間
(戸籍収集) 2~3か月
(相続放棄有無照会) 1週間
(相続財産調査) 1~2か月
(負債調査) 1か月
相続財産管理人選任申立書作成・提出 2~3週間
管理人選任・選任公告 2か月
債権申し出の催告 2か月
合計 1年程度

特別縁故者として請求できるようになるまでの時間

上の時間に加えて

手続 時間
相続人捜索の公告 6か月
総合計 1年半程度

司法書士の報酬・費用


手続き  司法書士の報酬(税別) 実費
(戸籍収集) 1~3万円程度 1万円程度
(相続放棄有無照会)

1万円

郵送費
(相続財産調査)

調査範囲によります。

照会先1か所につき千~2千円

郵送費
(負債調査) 3万円 3千円ほど
相続財産管理人選任申立 20万円

印紙800円

郵送費

官報費用4千円ほど

予納金20~100万円

【1】

合計

ざっくり30万円ほど

 

【1】予納金は、相続財産管理人の報酬に充てられる費用で、最初に申立人が立て替えます。

最初に収める予納金の額は、相続財産により、裁判所が決めます。現金預金が多いときには20万円程度ですむこともありますが、現金化しにくい財産が多数あるときには100万円などと高額な予納を求められることもあります。相続財産管理が終了して予納金にあまりがあるときには、戻ってくることもあります。

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