「Aさんに○○の財産を遺贈します。そのかわり、Aさんは、Bさんに□□してね」という遺贈を負担付遺贈といいます。
Aさんが遺産を要らないと言った場合、Bさんはどうすれば良いでしょうか?
この記事では、司法書士が、一般の方むけに、負担付遺贈が放棄された場合、遺産や負担がどうなるかを解説しています。
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この場合、Bさんは、どうすれば良いのでしょうか?
次の二つの疑問があります。
その答えは、法律に書いてあります(民法1002条2項)。
民法第1002条(負担付遺贈) | |
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法律では、Aさんのことを「受遺者(遺贈を受け取る者)」、Bさんのことを「負担の利益を受けるべき者(受益者)」と表現しています。
したがって、法律を分かりやすく書き直しますと、次のとおりです。
「Aさんが遺贈を放棄したときは、Bさんは、自ら遺贈を受け取ることができる。」
つまり、Bさんは、遺言者の遺産からAさんが受け取る筈だった5000万円を受け取ることができます。
この場合、Bさんは、自分から自分に対して、毎月20万円を渡さなければならない負担(義務)を負うのでしょうか?
Bさんは、次の二つの立場を持つことになります。
そして、同じ方が、債権者と債務者の地位をもったときには、その債権は混同(民法520条)が発生し、消滅します(民法520条)。
民法第520条(混同) | |
債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。 |
すなわち、Bさんが20万円を支払う義務も、Bさんが20万円をもらう権利も消滅することになります。
遺言の記載によって方法が異なります。
さらに詳しい情報は、記事「遺贈の放棄|遺言で受けた贈与(遺贈)を放棄する方法は、遺言の書き方によって異なります。」を参照ください。
民法1002条2項をもう一度、よく見てください。
「自ら受遺者となることができる」と書いてあります。
民法第1002条(負担付遺贈) | |
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Aさんが負担付遺贈を放棄した場合において、Bさんが自ら受遺者となりたいときには、Bさんは何をすれば良いのでしょうか?
次の二つの考え方が成り立ちそうです。
通説は、後者(当然、自動的に自ら受遺者となる)だということです。
この記事の執筆のために下記文献を参照しました。