複数人連名で内容証明郵便を出すときの注意事項


内容証明郵便には、書面に押印して郵送する場合(このコラムでは「リアル内容証明」と言います。)と、電子内容証明として郵送する場合があります。

 

この記事では、リアル内容証明、電子内容証明それぞれの場合に、複数人が連名で、内容証明郵便を出す場合の方法を紹介します。

 

もくじ

  1. 電子内容証明を、複数人連名で出す場合
  2. リアル内容証明を、複数人連名で出す場合
  3. 後日、効力を争われないよう委任状を取得しておきましょう。
  4. 司法書士の報酬・費用
  5. 人気の関連ページ

電子内容証明を、複数人連名で出す場合


  1. 相手方が受け取らなかったときには、「差出人の筆頭に記載された方」に返送されます。
  2. 差出人控え(謄本)は「差出人の筆頭に記載された方」のみに送付されます。
  3. 配達証明は、「差出人の筆頭に記載された方」のみに送付されます。

 

電子内容証明の場合には、下のリアル内容証明のような処理は不要です。

電子内容証明郵便の詳細については「電子内容証明(e内容証明)郵便を使いこなそう」をご参照ください。

リアル内容証明を、複数人連名で出す場合


方法は、二つあります。

方法その1:内容証明本文に記載した差出人全員の住所・氏名を封筒(裏面)に書く方法

  1. 複数人でも2~3人で出す場合には、可能でしょうが・・・10人も15人も連名の場合には、封筒(裏面)に書き切れないので、この方法は採用できません。
  2. 配達証明も、差出人の誰に送付するかを郵便局が決めますので、オススメできません。

方法その2:内容証明本文に記載した差出人のうち一人を封筒(裏面)に書く方法

【内容証明本文の注意事項】

下の見本は、見やすいように罫線を入れましたが、実際には不要です。
内容証明郵便が受け取られないときや、配達証明の返送先を指定できます。

  • 印刷する3部のうち2部について。【2】に返送先住所、【3】に返送先氏名を記載します。内容証明本文に肩書きを記載していても、ここには記載しません。この2部は、郵便局控えと差出人控えです。また、付記した文字数は字数又は枚数には算入しません。
  • 印刷する3部のうち1部について。【2】【3】に何も記載しません。この1部は、相手方に郵送されるものです。
  • 【1】には、郵便局が単に「付記」と記載します。ここでの「付記」は返送先の意味です。
  • 押印について。差出人の名前の後ろの押印は、全員が押しても、一人だけ押しても大丈夫です。頁間の契印や捨印も(名前の後ろに全員が押印した場合も含め)一人だけで大丈夫です。
  • 一方、付記事項【3】の氏名の後ろには押印しません。

【封筒の注意事項】

封筒裏面には、【2】【3】に記載したのと全く同様に、返送先の住所・氏名を記載します。

                       
                           
  殿                        
           

             
                                       
           

             
                                       
           

             
                                       
                                 
 
                                   

 

 

 

 

 

 

                     

                                 

                                 

後日、効力を争われないよう委任状を取得しておきましょう。


連名で出した他の差出人から「無断で名前を使われた」などと言われないように、委任状を取得しておきましょう。実印を押印してもらい、印鑑証明書も添付してもらうのがベストです。

委任状には形式はありませんが、実際に提出する内容証明を裏面に印刷しておくと、契印が不要になり、便利です。

司法書士の報酬・費用


司法書士による法律顧問サービス従業員支援プログラム(EAP)を締結いただいている場合、割引きがございます。

業務の種類 司法書士の報酬・手数料 実費

内容証明郵便の作成発送

【1】    

お客様名

(司法書士の職・名を記載せず)

11,000~110,000円

(税込)【2.3】

1,200円~
司法書士の職・名を記載

16,500~165,000円

(税込)【2.3】

1,200円~

【1】内容証明について

  1. 相手方との交渉までは含みません。相手から回答が来た場合、そのままをお客様にお伝えするところまでが仕事範囲となります。相手と金額等についての話し合いまでご希望の場合には、示談交渉をもご依頼ください。
  2. 内容証明だけのご依頼の場合には、成功報酬は発生しません。
  3. 内容証明を発送する前に、裁判例や事実の調査を要する場合、相手方への照会などを要する場合には、示談交渉の着手金・報酬をいただくことがあります。

【2】まずは有料相談を承ります。その上で、報酬をご提示いたします。

【3】消滅時効の援用通知の場合で、相手方との取引内容確認のうえ、通知を要する場合には、債務整理同等の報酬(44,000円/社)でお請けします。

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