マンションの運営について何かを決定する場合、「誰が」その決定を行うのかは重要です。
理事長が一人で決めていた事項が、実は区分所有者の同意が必要な事項だったとしたら、大問題です。
この記事では、
司法書士が解説しています。
| もくじ | |
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マンションに関して何かを決定する場合、議決の要件には、次の種類があります。
可決の条件が厳しいものから順に掲載していきます。
※ 令和8年4月1日区分所有法の改正で議決要件の緩和が行われますが、下表では未反映です。
| 議案の種類 |
議決等の要件 |
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区分所有者全員の同意 |
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区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数(特別決議) |
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区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数(特別決議) |
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区分所有者および議決権の各過半数 (普通決議) |
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一定の少数区分所有者でできる |
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各区分所有者ができる |
【1】下記いずれかの事由がある場合には、多数決割合を3/4に引き下げる(改正区分所有法62Ⅱ)
【2】下記いずれかの事由がある場合には、多数決割合を2/3に引き下げる(改正区分所有法17Ⅴ)。
区分所有法の集会における議決要件の規約による加重(厳格化)および緩和の可否は、議案の種類(普通決議か特別決議か)によって異なります。
規約によって加重・緩和ともに可能です。
| 加重 | 緩和 | |
| 原則 | 可能【0】 | 法律に別段の定めがない限り、不可【1】 |
| 共用部分の変更(区分17Ⅰ) | 不可 | 規約で「区分所有者の定数(頭数)(4分の3)」のみ、「過半数」まで減ずる(緩和する)ことが認められています。「議決権の定数(4分の3)」を緩和することはできません(17Ⅰ) 。【2】 |
| 規約の設定・変更・廃止(区分31Ⅰ) | 不可【3】 | 不可【3】 |
【0】議決要件を加重する(団体的拘束を緩める)ことは許される。各区分所有者が基本として有する所有者としての自由を本法に定める以上に制限することにならないからである(後掲『コンメンタール』196頁)。
【1】議決要件を緩和する(団体的拘束を強める)ことは原則として許されない(後掲『コンメンタール』111頁、196頁)。
【2】特別決議の要件緩和が原則として許されない【1】ことの例外です。
【3】絶対的強行規定であり、規約によって定数を増大させることも減少させることもできません(後掲『コンメンタール』196頁)。
この記事を執筆するために、下記書籍等を参考にしました。
文中で引用する場合には、太字部分とページ番号のみを記載しています。
丸山英氣『法律学講座 区分所有法〔第2版〕』信山社/2023年
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