お世話になっている弁護士さんが、独立を契機として弁護士法人を設立され、当事務所が設立手続きを担当させていただきました。他の士業法人同様、徹底的に弁護士法人を分析しました。

 

皆様のお役にも立てば幸いです。

ご自身でなさっても勉強になりますが、相当考えないといけない項目もありますので、ご多用であれば、是非当グループにご用命ください。

もくじ
  1. 弁護士法人のルール
  2. 社員の出資と無限責任の関係
  3. 弁護士法人設立の流れ 
  4. 弁護士法人の定款記載事項・登記事項
  5. 議決など要件の加重・緩和はどこまで可能か?!
  6. 日本弁護士連合会『弁護士法人設立の手引き』について
  7. 司法書士の報酬・費用
  8. 準用

〔凡例〕この記事では次の通り略記します。

  • 弁30-8Ⅰ:弁護士法第30条の8第1項
  • 業務会計規則:弁護士法人、外国法事務弁護士法人及び弁護士・外国法事務弁護士共同法人の業務及び会計帳簿等に関する規則(平成十三年法務省令第六十二号)
  • 手引:日本弁護士連合会『弁護士法人設立の手引き』2001.11.30
  • 会:会社法
  • 登記令:組合等登記令(昭和39年政令第29号)
  • 登記規則:各種法人等登記規則(昭和39年法務省令第46号) 
  • 商登規則:商業登記規則(昭和三十九年法務省令第二十三号)

弁護士法人のルール


  1. 弁護士法人の社員になれるのは、弁護士のみです(弁30-2、弁30-4)。外国法事務弁護士、準会員、司法書士、弁理士などは社員になれません(手引2頁)。
  2. 社員は1名いればよい(弁30-8Ⅰに「共同して」の文言がない)
  3. 社員は無限連帯責任を負う(弁30-15Ⅰ)。ただし、案件毎の担当社員(「指定社員」といいます。)を依頼者に通知したときは、当該案件については指定社員のみが責任を負う(弁30-15Ⅳ)。
  4. 社員の事務所への常駐義務がある(弁30-17)。ただし、従たる事務所については、所属弁護士会が当該法律事務所の周辺における弁護士の分布状況その他の事情を考慮して常駐しないことを許可できる(同ただし書き)。
  5. 弁護士法人の社員は、他の弁護士法人又は弁護士・外国法事務弁護士共同法人の社員となつてはならない(弁30-19Ⅰ)。
  6. 社員の競業は他の社員全員の同意があれば可能。損害の推定(弁30-19ⅡⅢ)
  7. 弁護士法人の名称には「弁護士法人」という文字を使用しなければならない(弁30-3)。弁護士法人がその名称に「法律事務所」という文言を使うかは任意(手引2頁)。
  8. 弁護士法人は、定款変更のたび、2週間以内に所属弁護士会と日弁連に届出必要(弁30-11Ⅱ)
  9. 弁護士法人は、解散したときは、2週間以内に所属弁護士会と日弁連に届出必要(弁30-23Ⅱ)
  10. 弁護士法人の清算人は、弁護士(弁30-26Ⅰ)
  11. 弁護士法人が清算結了したときは、清算結了登記後、速やかに所属弁護士会と日弁連に届出必要(弁30-26Ⅱ)
  12. 弁護士法人の解散・清算は、本店所在地管轄の地方裁判所の監督に属する(弁30-26-2Ⅰ、弁30-26-3)
  13. 弁護士法人が合併したときは、2週間以内に所属弁護士会と日弁連に届出必要(弁30-27Ⅲ)

社員の出資と無限責任の関係


  1. 弁護士法人の社員になろうとする者は、何等かの出資をする必要がある(弁30-8Ⅲ⑥)。
  2. 出資は信用や労務でも良い(手引p5)。
  3. 弁護士でない者が弁護士法人に出資はできない。
  4. 社員弁護士は出資額に関係なく無限連帯責任を負う(弁30-15Ⅰ)。ただし、案件毎の担当社員(「指定社員」といいます。)を依頼者に通知したときは、当該案件については指定社員のみが責任を負います(弁30-15Ⅳ)。
  5. 新加入社員は、加入前に生じた債務について責任を負う(弁30-30Ⅰ→会605)
  6. 出資を定款記載事項としたのは、社員の持分払戻し、利益配当、残余財産の分配、債権者に対する(内部的な)負担割合を定める必要があるためと考えられる。
  7. 損益分配の割合について定款の定めがないときは、その割合は、各社員の出資の価額に応じて定める(弁30-30Ⅰ→会622)。
  8. 残余財産分配の割合について定款の定めがないときは、その割合は、各社員の出資の価額に応じて定める(弁30-30Ⅰ→会666)。
  9. 退社社員から請求があれば出資持分の払戻しが必要(弁30-30Ⅰ→会611Ⅰ本文)。
  10. 退社社員への払戻し額は、脱退時の法人の純資産額により増減する(弁30-30Ⅰ→会611Ⅱ)。
  11. 「除名された」社員は持分払戻し請求権を失うとする合名会社の定款規定は有効とした裁判例があります(東京高判昭和40年9月28日。合名会社の社員も弁護士法人の社員同様に無限連帯責任を負います。)が、合名会社と弁護士法人は同一ではないという理由で、除名社員弁護士の持分払戻請求権を排除する定款規定を不適法とする公証人もいます。

弁護士法人設立の流れ


弁護士であることの証明書の取得

日弁連から「弁護士法人の社員となる資格証明書(弁護士であることの証明書)」を取得してください。

申込みからお手元に届くまで時間がかかることもありますので、お早めに申込みをお願いします。

個人の印鑑証明書の住所氏名と、資格証明書のそれは一致している必要があります。会に住所等の変更を届け出ていないときには、変更が終わってから取得ください。

また、弁護士会発行の印鑑証明書は不要です。市区町村長発行の印鑑証明書を2通ご用意ください。

公証人に対する実質的支配者の届出は不要です。

名称・主たる事務所の決定(仮)

名称に利用できる文字は、会社と同様です(平成14年7月31日民商第1839号民事局長通達、平成14年7月31日民商第1841号民事局商事課長依命通知)。

コラム「流行る(はやる)商号・屋号の付け方」もご参照ください。

類似商号・登録商標など調査

通常の調査に加えて、弁護士会における調査も行なう必要があります。

法人印・名刺・看板などの注文

複数の社員に代表権がある場合でも作成する法人印は一つで結構です。ただし、複数の社員が一つの法人印を共用することはできません。代表権のある社員がそれぞれ法人印を使うという場合には、それぞれ別の法人印を法務局に届け出る必要があります。

簡単なテンプレートをご提供しますので、自社で作成することも可能です。

定款の作成(弁30-8)

弁護士会がひな形を出しています(手引26頁以下)が、そのひな形が先生の希望を叶えるものか検討が必要です。

「弁護士法人の定款」の項目で詳しく説明します。

公証人による定款の認証

公証人による定款認証が必要です(弁30-8Ⅱ→会30Ⅰ)。

定款を紙で作成しても、弁護士法人の定款は、印紙税法で規定する会社の定款には該当しないことから、課税の対象とはなりません。国税庁『課税される定款の範囲』最終アクセス260118

社員全員の印鑑証明書1通が必要です。

定款謄本は最低2通(法人備置用、登記用)依頼します。※

※会への提出する「弁護士法人成立届出書」に添付する定款は写しで良いとされています(弁30-10、手引56頁)。

出資金の払い込み

「定款への社員である旨の記載」と「出資の履行」により社員となります。出資額は登記事項ではなく、出資履行を証明する書面も登記の添付書類ではありませんが、設立登記前に出資の履行を完了ください。

代表社員の選定

各自代表が原則ですが、定款で「個人を指定」又は「互選する」旨を定めたときは、代表社員を選定できます。互選すると定めたときは互選を行います。

CF.合名会社も互選(会599)

主たる事務所・従たる事務所の具体的場所決定

定款では〇〇市までの定めで良いので、具体的所在場所をここで決定します。

定款で具体的所在場所まで定めることは、近所への引越しであっても定款変更手続きを要するためオススメしません。

議決権は、一人一票であり「出資比率に応じて」等とはできません。

CF.合名会社では業務執行社員の過半数の一致

設立登記申請

設立に必要な手続が終了した日から二週間以内に登記申請が必要です(登記令2Ⅰ)

登記することで弁護士法人が成立します(弁30-9)。

  • 弁護士法人登記の登録免許税は不要です。
  • 設立登記申請と同時に、法人印の届け出も行ないます。
    作成すべき印鑑の種類については、記事「設立時に作るべき印鑑の種類は?!注文の注意点やタイミングは?!」を参照ください。
  • 設立登記申請後、(登記完了前や弁護士会への届出前であっても)直ちに弁護士法人として執務可能です。ただし、法人の識別番号、電子認証取得までの間の手続は、個人名義で行うしかありません。
  • 弁護士法人の設立後も、他の社員全員の同意があるとき等は、個人として業務受任が可能です(弁30-19Ⅱ)

日本弁護士連合会への届出

成立の時に、主たる事務所の地域の弁護士会の会員になり(弁36-2Ⅰ、入会金・会費の発生)、成立から2週間以内に、所属弁護士会と日弁連に成立の届を提出します(弁30-10)。

弁護士法人の定款記載事項・登記事項


弁護士会がひな形を出しています(手引26頁以下)が、そのひな形が先生方の希望を叶えるものか検討が必要です。

 

定款記載事項と登記事項

定款記載事項と、登記事項の関係は次のとおりです。

 

「定款記載事項」欄の◎○△は、それぞれ次の意味です。

◎=絶対的記載事項=記載もれでは法人が成立しない事項

○=相対的記載事項=記載しないと効力が生じない事項

△=任意的記載事項=強行規定・公序良俗に反しない限り任意に定められる事項

 

登記事項は、組合等登記令2条Ⅱ別表によります。

  定款記載事項 登記事項
目的【1】    
  訴訟事件、非訟事件及び行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うこと弁護士業務(弁3Ⅰ)
  弁理士の事務を行うこと(弁3Ⅱ)
 

税理士の事務を行うこと(弁3Ⅱ)

  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経営、他人の財産の管理若しくは処分を行う業務又はこれらの業務を行う者を代理し、若しくは補助する業務(弁30-5→業務会計規則1①)
  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、後見人、保佐人、補助人、監督委員その他これらに類する地位に就き、他人の法律行為について、代理、同意若しくは取消しを行う業務又はこれらの業務を行う者を監督する業務(弁30-5→業務会計規則1②)
  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、他人の業務及び財務の状況、変態設立事項、資産の価格その他の法律事務に関連する事項について、調査してその結果を報告し、又は証明する業務(弁30-5→業務会計規則1③)
  弁護士又は弁護士法人の業務に関連する講演会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務(弁30-5→業務会計規則1④)
  法律事務に附帯し、又は密接に関連する業務(弁30-5→業務会計規則1⑤)
名称【2】
法律事務所の所在地【3】
所属弁護士会【3-2】 × 
社員の氏名、住所及び所属弁護士会【4】 ◎【4-2】
社員の出資に関する事項【5】 ×
業務の執行に関する事項【6】 ×
代表社員の氏名(弁30-13)【7】
弁護士法人に関する次の項目    
  定款変更の定め(弁30-11Ⅰ) ×
 

計算書類の閲覧等の制限に関する定め

(弁30-30Ⅰ→会社法618Ⅱ)

×
  利益の配当を請求する方法その他の利益配当に関する事項に関する定め(弁30-30Ⅰ→会社法621Ⅱ) ×
 

損益分配の割合に関する定め(弁30-30Ⅰ→会社法622)【8】

×
 

社員総会の定め(手引5頁)

×
弁護士法人の社員について    
 

持分の(全部又は一部の)譲渡に関する定め

(弁30-30Ⅰ→会社法585ⅠⅣ)

×
 

職務終了後の経過報告

(弁30-30Ⅰ→会社法593ⅢⅤ)

×
 

受取物の引渡し等

(弁30-30Ⅰ→会社法593ⅣⅤ、民647)

×
 

報酬請求権

(弁30-30Ⅰ→会社法593ⅣⅤ、民647)

×
 

費用の前払い

(弁30-30Ⅰ→会社法593ⅣⅤ、民649)

×
 

費用等償還請求等

(弁30-30Ⅰ→会社法593ⅣⅤ、民650)

×
  競業禁止に関する定め(弁30-19Ⅱ) ×
  利益相反行為に関する定め(弁30-30Ⅰ→会社法595Ⅰ) ×
  社員の脱退の事由(弁30-22①) ×
弁護士法人の解散・清算    
  解散の事由(弁30-23①)
  清算人の指定(弁30-30Ⅱ→会社法647Ⅰ②) ×
  清算人の解任方法(弁30-30Ⅱ→会社法648Ⅱ) ×
 

清算人が複数の場合の業務執行に関する定め

(弁30-30Ⅱ→会社法650Ⅱ)

×
 

代表清算人に関する定め

(弁30-30Ⅱ→会社法655Ⅲ)

×
 

残余財産の分配の割合に関する定め

(弁30-30Ⅱ→会666)【10】

×
 

財産の処分方法に関する定め

(弁30-30Ⅱ→会社法668Ⅰ)

×
 

帳簿資料を保存する者に関する定め

(弁30-30Ⅱ→会社法672Ⅱ)

×
準備金に関する事項 ×
公告方法 ×
合併の公告の方法についての定め(弁30-28Ⅵ→会社939)【11】
電子公告を合併の公告の方法とする旨の定め【11】
事業年度【12】 ×
       

【1】「弁護士法3条の業務」は、不適切(手引4頁)。弁護士法等所定の弁護士業務であっても定款に定めることが必要(弁30-5、手引3頁)。

【2】弁護士法人の名称には「弁護士法人」という文字を使用しなければならない(弁30-3)。弁護士法人がその名称に「法律事務所」という文言を使うかは任意(手引2頁←整合性?→弁30-21で準用する弁20Ⅰ)。

商号の文字数に制限はありません。cf.税理士法人

【3】定款で定めるのは最小行政区画までで良い。登記は番地まで記載する必要がある。

【3-2】弁護士法人は、同一の地域にある複数の弁護士会に所属することはできない。例えば、主たる法律事務所が東京都千代田区、従たる事務所が東京都新宿区の場合、主たる法律事務所を東京弁護士会とし、従たる法律事務所を第二東京弁護士会とする選択は認められない(弁36-2⑤、手引4頁)

【4】ここでの所属弁護士会とは、自然人である社員弁護士が所属している弁護士会を指す(手引4頁)

【4-2】社員(代表社員を除きます。)の氏名・住所。代表社員を定めない場合(=全社員に代表権がある場合)には、全社員の氏名・住所・資格。また、旧姓を登記(併記)することができる(登記規則5→商登規則81-2Ⅰ)。

所属弁護士会は登記事項ではない。

【5】出資の種類は、金銭に限らず、労務、信用でも良いが、その価格又は評価基準を記載する必要がある。各社員が無限責任を負う弁理士法人において出資を定款記載事項としたのは、社員の持分の払戻し、利益の配当、法人解散の場合の残余財産の分配または法人の債権者に対する各社員の負担割合(全社員が直接無限責任を負うので、内部における求償関係)を定める必要があるためです。

【6】弁護士法人の社員は、全て業務を執行する権利を有し、義務を負いますが、定款で定めることにより業務執行権限のない社員をおくこともできます(弁30-12)CF.弁理士法46

また、社員は各自代表権を有するのが原則ですが、定款で業務執行社員中から代表権を有する社員を定めることもできます(弁30-13)。

【7】代表権を有する社員(代表社員を定めた場合は当該者、代表社員を定めない場合は全社員)の氏名・住所・資格。全員が代表権を有する場合には、全員を「社員」という資格で登記します(組合等登記令2Ⅱ⑥・別表かっこ書き)

また、代表社員は、当然に社員でもありますが「社員」としては登記する必要がないのが、他の法人と異なり特殊なところです。

  登記記載
社員が一人であるとき

住所、社員A

全員が代表権を有する社員の場合

住所、社員A

住所、社員B

社員Bのみが代表権を有する場合 住所、社員A

住所、代表社員B

【8】定款に当該定めがない場合は出資割合による(弁30-30Ⅰ→会622)

【10】定款に当該定めがない場合は出資割合による(弁30-30Ⅱ→会666)

【11】合併の際に、官報公告と併用することで、個別催告を省略することができます。よって官報以外の方法を定める必要があります(登記令17別表)。

【12】他の法人同様に、事業年度を半年ごと(年2期)とすることも可能と思われる。

議決など要件の加重・緩和はどこまで可能?!


法令に「定款に別段の定めがある場合は」とあるときは、定款で法令とは別段の定めが可能です。

定款によって議決要件を変更することの可否は次のとおりです。

項目 何も定めないとき 緩和・加重の可否
社員の業務執行権限の制限 全員業務執行権を有する(弁30-12) 可能(弁30-12)
代表社員

社員の各自代表

(弁30-13Ⅰ)

  1. 定款に代表社員を規定できる(弁30-13Ⅱ)
  2. 総社員の同意で代表社員を定めることができる(弁30-13Ⅱ)
  3. 定款に「総社員の3分の2以上の同意により選定する」と定めることはできない(税理士法人に関する令和3年3月神戸地方法務局個別照会への回答)
新しい社員の加入 総社員の同意

緩和可能

(社員は定款記載事項→弁30-11)

定款変更 総社員の同意(弁30-11) 緩和可能
社員の競業禁止 他の社員全員承認(弁30-19Ⅱ) 緩和・加重は不可
社員と法人の利益相反取引 取引について当該社員以外の社員の過半数の承認(弁30-30Ⅰ→会595)

緩和・加重が可能

(弁30-30Ⅰ→会595)

社員の除名 対象社員以外の社員の過半数の決議に基づき、訴えをもって

緩和・加重は不可

(弁30-30Ⅰ→会859)

脱退社員の持分払戻請求権 退社した社員は、その出資の種類を問わず、その持分の払戻しを受けることができる。

除名社員でも、排除は不可

(弁30-30Ⅰ→会611Ⅰ)

社員の業務執行権・代表権の消滅請求

対象社員以外の社員の過半数の決議に基づき、訴えをもって

緩和・加重は不可

(弁30-30Ⅰ→会860)

社員の脱退

  • 定款に定める理由の発生
  • 総社員の同意
  • 死亡
  • 拘禁刑以上の刑に処せられた者
  • 懲戒の処分により、弁護士若しくは外国法事務弁護士であつて除名され、弁理士であつて業務を禁止され、公認会計士であつて登録を抹消され、税理士であつて業務を禁止され、若しくは公務員であつて免職され、又は税理士であつた者であつて税理士業務の禁止の懲戒処分を受けるべきであつたことについて決定を受け、その処分を受けた日から三年を経過しない者
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 弁護士をやめようと登録取消し請求をしたとき
  • 二年以内の業務の停止、退会命令又は除名の懲戒処分を受けたとき
  • 日弁連による登録取消しが確定したとき
  • 除名の訴えにより除名されたとき(以上、弁30-23)
  • 持分の全部譲渡による退社(弁30-30Ⅰ→会585ⅠⅣ)
  • 委任の終了事由に該当(弁30-30Ⅰ→会593Ⅳ、民646~650)
  • 存続期間を定款で定めなかった場合又はある社員の終身の間弁護士法人が存続することを定款で定めた場合には、6か月前に予告して事業年度終了時に退社できる(弁30-30Ⅰ→会606Ⅰ)
  • やむを得ない事由があるときは、いつでも(弁30-30Ⅰ→606ⅡⅢ)

定款に別の理由を追加して定めることが可能

 

「後見開始又は保佐開始の審判を受けたこと」を不適法とする公証人がいます。

弁護士法人の解散
  • 定款に定める理由の発生
  • 総社員の同意
  • 合併
  • 破産手続開始決定
  • 解散を命ずる裁判
  • 所属弁護士会または日弁連による除名
  • 社員の欠乏(以上、弁30-23)
定款に別の理由を追加して定めることが可能
他の弁護士法人との合併

総社員の同意

条文上緩和不可(弁30-27)のように読めるが、公証人によると「日本公証人連合会の資料によれば、日弁連は、会社法793条第1項と同様、定款において別段の定めをすることが許される(内部関係に関する事項にすぎないことが理由)として、要件を緩和した記載例を示しているとのことです。確かに、除名者の場合と異なり、誰かの権利を侵害するということはなさそうですので、実務上、この見解は尊重されているようです。」とのこと。

日本弁護士連合会『弁護士法人設立の手引き』について


2001年11月30日日本弁護士連合会発行『弁護士法人設立の手引き』を拝見する機会がありました。

手引きには、参考定款として「⑴一人法人のタイプ」と「⑵従たる法律事務所を設置するタイプ」が掲載されています。しかしながら、些か内容が古いようですので、そのままでは定款認証を受けられないと思われます。その他私が気付いた点を列挙します(どこかに現行法に準拠した最新版があるのかもしれませんが、拝見していません。)。

  1. 第2条(目的)こちらを漢数字で記載すると、登記も漢数字でせざるを得なくなりますので、算用数字に変更すべきです。
  2. 一人法人タイプ定款第2条(目的)では「弁理士事務」「当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、他人の業務及び財務の状況、変態設立事項、資産の価格その他の法律事務に関連する事項について、調査してその結果を報告し、又は証明する業務。」が抜けています。後日追加するのも手間ですので、追加しておくべきと思われます。
  3. 第15条(脱退事由)のうち「持分を差し押さえられたとき」は、法定脱退事由(弁30-22)ではありませんので、「定款に定める理由」として追加されていると思われます。ところが、弁護士さんであれば出資持分の差押えを受けることもあろうかと思うのですが・・・残しておいて大丈夫でしょうか?
  4. 第15条(脱退事由)のうち「禁錮以上の刑に処せられたこと」は、「拘禁刑以上の・・・」。
  5. 第15条(脱退事由)のうち「後見開始又は保佐開始の審判を受けたこと」は、削除しない限り、認証しないよう日本公証人連合会から指導を受けているとのことです。成年被後見人等に対する偏見の防止が趣旨とのことです。
  6. 第15条(脱退事由)のうち「破産」は、「破産手続き開始の決定を受けた者」が相当とのことです(弁7④)。
  7. 「会計年度」「営業年度」は、事業年度というようになりました。同様に「業務報告書」「営業報告書」は、事業報告書で良いと思います。

 

司法書士の報酬・費用


業務内容 司法書士の報酬 費用

弁護士法人の設立登記 

  • 類似商号・登録商標調査
  • 定款案作成・電子公証の代理
  • 議事録など作成
  • 印鑑届出
  • 印鑑証明書1通
  • 登記事項証明書3通
16.5万円(税込)

67,500円

内訳

登録商標検索11,000円※

登録免許税0円

公証人認証52,000円

交通費

郵送費

※弁理士への外注費です。

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