「勘定科目」とは、純資産の部でいう「資本金、資本準備金、その他資本剰余金、利益準備金、その他利益剰余金」などのことです。
「振替」とは、計上している勘定科目を変更することです。言い換えると、ある勘定科目の金額を減らし、その金額を別の勘定科目に計上する(増やす)ことです。
この「株式会社の資本金等の額の増減」に関するルールは、会社法と会社計算規則で規定されています。
それぞれの勘定科目の意味が分からない方は、先に記事「株式会社の計算(はじめに)」を参照ください。この記事は、司法書士など専門家向けの内容です。
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もくじ
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- プロローグ
- 科目間で直接振替することの可否と注意点
- 〔資本金〕の他科目への振替
- 〔資本準備金〕の他科目への振替
- 〔その他資本剰余金〕の他科目への振替
- 〔利益準備金〕の他科目への振替
- 〔その他利益剰余金〕の他科目への振替
- まとめ
- 例題
- 会社法の条文
- 会社計算規則の条文
- 人気の関連ページ
- 参考文献等
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〔凡例〕この記事では、次の法令が出てきます。法令名が長いときは、次のとおり略記します。
- 会:会社法(平成十七年法律第八十六号)
- 計算規則:会社計算規則(平成十八年法務省令第十三号)
司法書士が、株主総会招集通知や株主総会議事録を作成することもあります。
純資産の部の科目を振替する、例えば減資をする場合において、そのルールを十分に理解しておかないと、失敗してしまうことがあります。
例えば、減資分を資本準備金とする株主総会決議をしていない場合、減資分を資本準備金とすることはできず、減資分は、その他資本剰余金となります(計算規則26Ⅰ①括弧書き、同27Ⅰ①括弧書き)。
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振替後の科目
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資本金
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資本準備金
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その他資本剰余金
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利益準備金
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その他利益剰余金
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振
替
前
の
科
目
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資本金
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◎【1】
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◎【2】
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×【3】
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×【4】
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資本準備金
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◎【5】
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◎【6】
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×【7】
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×【8】
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その他資本剰余金
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◎【9】
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◎【10】
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×【11】
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▲【12】
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利益準備金
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◎【13】
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×【14】
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×【15】
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◎【16】
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その他利益剰余金
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◎【17】
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×【18】
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▲【19】
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【20】
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以下、詳しくご説明するとともに、注意点も列挙します。
<根拠>会447Ⅰ②、資本金の減少:計算規則25Ⅱ、資本準備金の増加:計算規則26Ⅰ①
<注意点>
- 資本準備金にする額を定めていないときは、その他資本剰余金に振替される(計算規則26Ⅰ①括弧書き、27Ⅰ①括弧書き)。
- 原則:株主総会の特別決議を要する(会309Ⅱ⑨)。
例外①:定時株主総会+欠損填補の場合は、普通決議でよい(会309Ⅱ⑨かっこ書き)。
例外②:増資と同時に減資する場合において、減資後の資本金が減資前日の資本金を下回らないときは、取締役会(取締役決定)でよい(会447Ⅲ)。
- 債権者保護手続きを要する(会449)ので、2か月以上の時間がかかる。
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記事「資本金の額の減少、資本準備金の減少」も参照ください。
<登記>資本金の額の減少登記が必要
<根拠>会447Ⅰ②、資本金の減少:計算規則25Ⅱ、その他資本剰余金の増加:計算規則27Ⅰ①
<注意点>
- 資本準備金にする額を定めていないときは、その他資本剰余金に振替される(計算規則26Ⅰ①括弧書き、27Ⅰ①括弧書き)。
- 原則:株主総会の特別決議を要する(会309Ⅱ⑨)。
例外①:定時株主総会+欠損填補の場合は、普通決議でよい(会309Ⅱ⑨かっこ書き)。
例外②:増資と同時に減資する場合において、減資後の資本金が減資前日の資本金を下回らないときは、取締役会(取締役決定)でよい(会447Ⅲ)。
- 債権者保護手続きを要する(会449)ので、2か月以上の時間がかかる。
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記事「資本金の額の減少、資本準備金の減少」も参照ください。
<登記>資本金の額の減少登記が必要
<根拠>計算規則28Ⅰは、利益準備金が増える場合を限定列挙しているが、減資が入っていない。
<注意点>
- 資本金をいきなり利益準備金に振替することはできません。利益準備金の額は、①剰余金の配当、②組織再編、③剰余金の減少による準備金の増加(=剰余金の準備金への振替)の場合に限り、増加する(計算規則28Ⅰ)とされているためです。
<登記> ー
<根拠>計算規則29Ⅰは、利益剰余金が増える場合を限定列挙しているが、減資が入っていない。
<注意点>
- 資本金をいきなりその他利益剰余金に振替することはできません。その他利益剰余金の額は、①組織再編、②準備金の減少、③当期純利益金額が生じた場合、④その他利益剰余金の額を増加すべき場合に限り、増加する(計算規則29Ⅰ)とされているためです。
<登記> ー
<根拠>会448Ⅰ、資本準備金の減少:計算規則26Ⅱ、資本金の増加:計算規則25Ⅰ①
<注意点>
- 資本準備金を減少させて、資本金に振替なかった額は、その他資本剰余金に振り替えられます(計算規則27Ⅰ②かっこ書き)。
- 株主総会の普通決議での承認が必要です(会448Ⅰ、会309ⅠⅡ)。
- 原則:債権者保護手続きを要する(会449)ので、2か月以上の時間がかかる。
例外:減少させた資本準備金の全部を資本金とする場合は、債権者保護手続きは不要(会449Ⅰかっこ書き)。
<登記>「資本準備金の資本組入れ」の登記を申請し、資本金の額を増加させます。
<根拠>会448Ⅰ、資本準備金の減少:計算規則26Ⅱ、その他資本剰余金の増加:計算規則27Ⅰ②
<注意点>
- 資本準備金を減少させて、資本金に振替なかった額は、その他資本剰余金に振り替えられます(計算規則27Ⅰ②かっこ書き)。
- 原則:株主総会の普通決議での承認が必要です(会448Ⅰ、会309ⅠⅡ)。
例外:増資と同時に準備金の減少をする場合において、準備金の減少後の準備金が前日の準備金を下回らないときは、取締役会(取締役決定)の承認でよい(会448Ⅲ)。
- 原則:債権者保護手続きを要する(会449)ので、2か月以上の時間がかかる。
例外:定時総会で承認+欠損填補の場合は、債権者保護手続きは不要(会449Ⅰただし書)
<登記>資本準備金も、その他資本剰余金も登記事項ではないので、不要です。
<根拠>計算規則28Ⅰは、利益準備金が増える場合を限定列挙しているが、資本準備金の減少が入っていない。
<注意点>
- 資本準備金をいきなり利益準備金に振替することはできません。利益準備金の額は、①剰余金の配当、②組織再編、③剰余金の減少による準備金の増加(=剰余金の準備金への振替)の場合に限り、増加する(計算規則28Ⅰ)とされているためです。
<登記> ー
<根拠>計算規則29Ⅰは、利益剰余金が増える場合を限定列挙しているが、減資が入っていない。
<注意点>
- 資本準備金をいきなりその他利益剰余金に振替することはできません。その他利益剰余金の額は、①組織再編、②準備金の減少、③当期純利益金額が生じた場合、④その他利益剰余金の額を増加すべき場合に限り、増加する(計算規則29Ⅰ)とされているためです。
<登記> ー
<根拠>会450、その他資本剰余金の減少:計算規則27Ⅱ①、資本金の増加:計算規則25Ⅰ②
<注意点>
- 株主総会の普通決議での承認が必要です(会450Ⅱ、会309ⅠⅡ)。
- 減少するその他資本剰余金の額は、増資日の剰余金の額を超えてはならない(会450Ⅲ)。
<登記>「その他資本剰余金の資本組入れ」の登記を申請し、資本金の額を増額します。
<根拠>会451、その他資本剰余金の減少:計算規則27Ⅱ②、資本準備金の増加:計算規則26Ⅰ②
<注意点>
- 株主総会の普通決議での承認が必要です(会451Ⅱ、会309ⅠⅡ)。
- 減少するその他資本剰余金の額は、増資日の剰余金の額を超えてはならない(会451Ⅲ)。
<登記>その他資本剰余金も、資本準備金も登記事項ではないので、不要です。
<根拠>計算規則28Ⅰは、利益準備金が増える場合を限定列挙していますが、その他資本剰余金の減少が入っていません。同項かっこ書きで、利益準備金に振替できるのはその他利益剰余金に限るとあります。
<注意点>
- その他資本剰余金をいきなり利益準備金に振替することはできません。利益準備金の額は、①剰余金の配当、②組織再編、③剰余金の減少による準備金の増加(=剰余金の準備金への振替)の場合に限り、増加する(計算規則28Ⅰ)とされているためです。
<登記> ー
<根拠>会452、その他資本剰余金の減少:計算規則27Ⅱ③、その他利益剰余金の増加:計算規則29Ⅰ③
<注意点>
- 原則(混同の禁止):資本取引と損益取引は区別されるべきという会計上の要請から、原則として「その他資本剰余金」を「その他利益剰余金」に振り替えることは認められていません。
- 例外(損失の処理):例外として、事業年度末においてその他利益剰余金がマイナス(損失)である場合に限り、そのマイナス分を補填する目的で「その他資本剰余金」を「その他利益剰余金」に振り替えること(損失の処理)が可能です(会452、計算規則27Ⅱ③、計算規則29Ⅰ③)
- 振替額の制限:次の制限があります。
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- その他利益剰余金のマイナス分を補填する限度でのみ振替可能。
- 振替によって、その他資本剰余金がマイナスにならない範囲で行う必要がある(辺見 紀男,武井 洋一『非公開会社・子会社のための会社法実務ハンドブック』商事法務/2015/204頁)
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会計基準(企業会計基準委員会「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」(平14・2・21企業会計基準1))において「資本剰余金の各項目は、利益剰余金の各項目と混同してはならない。したがって、資本剰余金の利益剰余金の振替は原則として認められない。」としており、繰越利益剰余金に振り替える剰余金が利益剰余金である場合はよいが、資本剰余金を振り替える場合には、利益剰余金がマイナスの残高の場合で、かつその範囲内でしか認められていません。この利益剰余金には利益準備金も含まれていますので、利益準備金にプラスの残高がある場合には、その他資本剰余金と繰越利益剰余金のマイナスの全額を振り替えることができないので注意が必要です。(加藤
政也『Q&A 商業登記と会社法-司法書士が押さえておきたいポイント-』新日本法規/2022/205頁)
- 株主総会の普通決議で、議題は「剰余金の処分(損失の処理)の件」となります(会452、計算規則153)。
<登記> その他資本剰余金も、その他利益剰余金も登記されている事項ではないので、不要。
<根拠>会448Ⅰ、利益準備金の減少:計算規則28Ⅱ、資本金の増加:計算規則25Ⅰ①
<注意点>
- 利益準備金を減少させて、資本金に振替なかった額は、その他利益剰余金に振り替えられます(計算規則29Ⅰ①)。
- 株主総会の普通決議での承認が必要です(会448Ⅰ、会309ⅠⅡ)。
- 原則:債権者保護手続きを要する(会449)ので、2か月以上の時間がかかる。
例外:減少させた利益準備金の全部を資本金とする場合は、債権者保護手続きは不要(会449Ⅰかっこ書き)。
<登記>「利益準備金の資本組入れ」の登記を申請して、資本金の額を増加する。
<根拠>計算規則26Ⅰは、資本準備金が増える場合を限定列挙しているが、利益準備金の減少が入っていない。
<注意点>
- 利益準備金をいきなり資本準備金に振替することはできません。利益準備金の額は、①株式の交付等、②剰余金の配当、③組織再編、④取締役等へのストックオプション、⑤減資、⑥その他資本剰余金の減少による資本準備金の増加の場合、増加できます(計算規則26Ⅰ)。
<登記> ー
<根拠>計算規則27Ⅰは、その他資本剰余金が増える場合を限定列挙しているが、利益準備金の減少が入っていない。
<注意点>
利益準備金をいきなりその他資本剰余金に振替することはできません。その他資本剰余金の額は、①株式の交付等、②剰余金の配当、③取締役等へのストックオプション、④減資、⑤資本準備金の減少、⑥その他資本剰余金の額を増加すべき場合にのみ増加します(計算規則27Ⅰ)。
<登記> ー
<根拠>会448Ⅰ、利益準備金の減少:計算規則28Ⅱ、その他利益剰余金の増加:計算規則29Ⅰ①
<注意点>
- 利益準備金を減少させて、資本金に振替なかった額は、その他利益剰余金に振り替えられます(計算規則29Ⅰ①かっこ書き)。
- 原則:株主総会の普通決議での承認が必要です(会448Ⅰ、会309ⅠⅡ)。
例外:増資と同時に準備金の減少をする場合において、準備金の減少後の準備金が前日の準備金を下回らないときは、取締役会(取締役決定)の承認でよい(会448Ⅲ)。
- 原則:債権者保護手続きを要する(会449)ので、2か月以上の時間がかかる。
例外:定時総会で承認+欠損填補の場合は、債権者保護手続きは不要(会449Ⅰただし書)
<登記>利益準備金も、その他利益剰余金も登記事項ではないので、不要です。
<根拠>会450Ⅰ、その他利益剰余金の減少:計算規則29Ⅱ①、資本金の増加:計算規則25Ⅰ②
<注意点>
- 株主総会の普通決議での承認が必要です(会450Ⅱ、会309ⅠⅡ)。
- 減少するその他利益剰余金の額は、増資日の剰余金の額を超えてはならない(会450Ⅲ)。
<登記>「その他利益剰余金の資本組入れ」の登記を申請し、資本金の額を増額します。
<根拠>計算規則26Ⅰは、資本準備金が増える場合を限定列挙していますが、その他利益剰余金の減少が入っていません。同項かっこ書きは、資本準備金に振替できる剰余金をその他資本剰余金に限っています。
<注意点>
- その他利益剰余金をいきなり資本準備金に振替することはできません。資本準備金の額は、①株式の交付等、②剰余金の配当、③組織再編、④取締役等へのストックオプション、⑤減資、⑥その他資本剰余金の減少の場合に限り、増加する(計算規則26Ⅰ)とされているためです。
<登記> ー
<根拠>会社法の根拠なし、その他利益剰余金の減少:計算規則29Ⅱ④、その他資本剰余金の増加:計算規則27Ⅰ③
<注意点>
- 原則(混同の禁止):資本取引と損益取引は区別されるべきという会計上の要請から、原則として「その他利益剰余金」を「その他資本剰余金」に振り替えることは認められていません。
- 例外:事業年度末においてその他資本剰余金がマイナスである場合に限り、そのマイナス分を補填する目的で「その他利益剰余金」を「その他資本剰余金」に振り替えることが可能です(計算規則29Ⅱ④、計算規則27Ⅰ③)
- 自己株式の処分差損や消却によって「その他資本剰余金」の残高が負の値となった場合、会計期間末においてその他資本剰余金をゼロとし、その負の値をその他利益剰余金(繰越利益剰余金)から減額する(企業会計基準第1号12項)。
- 事業年度末にその他資本剰余金がマイナスの場合には、当該マイナスを事業年度末においてゼロに戻す必要があるため、会社法上の手続によることなく、その他利益剰余金をマイナスにすることになっても、その他利益剰余金をその他資本剰余金に振り替えます(辺見 紀男,武井 洋一『非公開会社・子会社のための会社法実務ハンドブック』商事法務/2015/204頁)。
<登記> ー
<根拠>会451Ⅰ、その他利益剰余金の減少:計算規則29Ⅱ②、利益準備金の増加:計算規則28Ⅰ
<注意点>
- 株主総会の普通決議での承認が必要です(会451Ⅱ、会309ⅠⅡ)。
- 減少するその他資本剰余金の額は、増資日の剰余金の額を超えてはならない(会451Ⅲ)。
<登記>その他利益剰余金も、利益準備金も登記事項ではないため、登記は必要ありません。
- 【資本取引】で発生した資本金・資本準備金・その他資本剰余金と、
【損益取引】で発生した利益準備金・その他利益剰余金とは、
混同が禁止されている。したがって、これらの間での振替はできないのが基本。
▼4つの例外▼
- 利益準備金から資本金への振替は、資本金増強のために認められる。
- その他利益剰余金から資本金への振替は、資本金増強のために認められる。
- 事業年度末に「その他資本剰余金」がマイナスになるとき:事業年度末には「その他資本剰余金」をゼロに戻す必要があるので、「その他利益剰余金」がマイナスになっても、「その他利益剰余金」を「その他資本剰余金」に振り替えする。
- 事業年度末に「その他利益剰余金」がマイナスになるとき:「その他資本剰余金」を「その他利益剰余金」に振り替えすることができる(欠損填補)。ただし、その結果「その他資本剰余金」がマイナスにならない範囲で。
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増資と同時に減資を行い、その他資本剰余金への振替、さらにその他利益剰余金への振替を行う場合、複数の会社法上および会計上の手続きを組み合わせる必要があります。主な注意点は以下の通りです。
1. 手続きの段階
損失が生じている場合、資本金を減少させて直接損失をてん補することはできません。会社法上、以下の2段階の手続きを経る必要があります。
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資本金の減少とその他資本剰余金への振替:まず、資本金を減少させ、その減少額を「その他資本剰余金」に振り替えます。
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その他資本剰余金からその他利益剰余金への振替:次に、増加した「その他資本剰余金」を「その他利益剰余金」に振り替えることで、その他利益剰余金のマイナス(損失)をてん補します。
2. 剰余金の振替に関する会計上の原則と例外
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原則(混同の禁止):資本取引と損益取引は区別されるべきという会計上の要請から、原則として「その他資本剰余金」を「その他利益剰余金」に振り替えることは認められていません。
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例外(損失の処理):例外として、事業年度末においてその他利益剰余金がマイナス(損失)である場合に限り、そのマイナス分を補填する目的で「その他資本剰余金」を「その他利益剰余金」に振り替えること(損失の処理)が可能です。これは会社法第452条に定められています。
3. 振替額の制限
その他資本剰余金からその他利益剰余金への振替には、以下の制限があります。
- その他利益剰余金のマイナス分を補填する限度でのみ振替が可能です。
- この振替によって、その他資本剰余金の額がマイナスにならない範囲で行う必要があります。
- 利益準備金にプラスの残高がある場合、その額も考慮する必要があり、繰越利益剰余金のマイナス全額をその他資本剰余金から振り替えられない可能性があるため注意が必要です。
4. 株主総会決議に関する注意点
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議案の上程:資本金の減少を決議するだけでは損失処理は行われません。「資本金の額の減少」議案とは別に、「剰余金の処分(損失の処理)」議案を株主総会に上程する必要があります。
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決議要件:
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資本金の減少:原則として株主総会の特別決議が必要です。ただし、株式の発行(増資)と同時に行い、増減資後の資本金の額が増減資前の額を下回らない場合は、取締役会決議によることができます。
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損失の処理:株主総会の普通決議が必要です。
5. 債権者保護手続
- 資本金及び準備金の額を減少させる場合、原則として債権者保護手続(官報での公告および知れたる債権者への個別催告)が必要です。債権者が異議を述べることができる期間として、最低1か月間を確保しなければなりません。
- 増資と同時に減資を行う場合、債権者保護手続の公告にその旨を記載すべきかについては登記実務上明確にされていませんが、その旨を記載する見解や公告の文例も存在します。
条文中で、単に「準備金」とあるときは、資本準備金と利益準備金の両方を意味します(会445Ⅳかっこ書き)。
〔〕は、筆者によるコメントです。
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会社法第447条(資本金の額の減少)
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- 株式会社は、資本金の額を減少することができる。この場合においては、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 減少する資本金の額
二 減少する資本金の額の全部又は一部を準備金とするときは、その旨及び準備金とする額
三 資本金の額の減少がその効力を生ずる日
- 前項第一号の額は、同項第三号の日における資本金の額を超えてはならない。
- 株式会社が株式の発行と同時に資本金の額を減少する場合において、当該資本金の額の減少の効力が生ずる日後の資本金の額が当該日前の資本金の額を下回らないときにおける第一項の規定の適用については、同項中「株主総会の決議」とあるのは、「取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)」とする。
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会社法第第448条(準備金の額の減少)
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- 株式会社は、準備金の額を減少することができる。この場合においては、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 減少する準備金の額
二 減少する準備金の額の全部又は一部を資本金とするときは、その旨及び資本金とする額
三 準備金の額の減少がその効力を生ずる日
- 前項第一号の額は、同項第三号の日における準備金の額を超えてはならない。
- 株式会社が株式の発行と同時に準備金の額を減少する場合において、当該準備金の額の減少の効力が生ずる日後の準備金の額が当該日前の準備金の額を下回らないときにおける第一項の規定の適用については、同項中「株主総会の決議」とあるのは、「取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)」とする。
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会社法第449条(債権者の異議)
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- 株式会社が資本金又は準備金(以下この条において「資本金等」という。)の額を減少する場合(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)には、当該株式会社の債権者は、当該株式会社に対し、資本金等の額の減少について異議を述べることができる。ただし、準備金の額のみを減少する場合であって、次のいずれにも該当するときは、この限りでない。
一 定時株主総会において前条第1項各号に掲げる事項を定めること。
二 前条第一項第一号の額が前号の定時株主総会の日(第439条前段に規定する場合にあっては、第436条第3項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
- 〔以下略〕
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会社法第450条(資本金の額の増加)
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- 株式会社は、剰余金の額を減少して、資本金の額を増加することができる。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 減少する剰余金の額
二 資本金の額の増加がその効力を生ずる日
- 前項各号に掲げる事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
- 第一項第一号の額は、同項第二号の日における剰余金の額を超えてはならない。
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会社法第451条(準備金の額の増加)
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- 株式会社は、剰余金の額を減少して、準備金の額を増加することができる。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 減少する剰余金の額
二 準備金の額の増加がその効力を生ずる日
- 前項各号に掲げる事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
- 第一項第一号の額は、同項第二号の日における剰余金の額を超えてはならない。
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会社法第452条〔剰余金についてのその他の処分〕
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株式会社は、株主総会の決議によって、損失の処理、任意積立金の積立てその他の剰余金の処分(前目に定めるもの及び剰余金の配当その他株式会社の財産を処分するものを除く。)をすることができる。この場合においては、当該剰余金の処分の額その他の法務省令で定める事項を定めなければならない。
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条文中で、単に「準備金」とあるときは、資本準備金と利益準備金の両方を意味します(会445Ⅳかっこ書き)。
〔〕は、筆者によるコメントです。
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会社計算規則第25条(資本金の額)
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- 株式会社の資本金の額は、第一款〔株式の交付等〕並びに第四節〔吸収合併、吸収分割、株式交換及び株式交付に際しての株主資本及び社員資本〕及び第五節の二〔取締役等の報酬等として株式を交付する場合の株主資本〕に定めるところのほか、次の各号に掲げる場合に限り、当該各号に定める額が増加するものとする。
一 法第四百四十八条の規定により準備金の額を減少する場合(同条第一項第二号に掲げる事項を定めた場合に限る。) 同号の資本金とする額に相当する額
二 法第四百五十条の規定により剰余金の額を減少する場合 同条第一項第一号の減少する剰余金の額に相当する額
- 株式会社の資本金の額は、法第447条〔資本金の額の減少〕の規定による場合に限り、同条第一項第一号の額に相当する額が減少するものとする。この場合において、次に掲げる場合には、資本金の額が減少するものと解してはならない。
一 新株の発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
二 自己株式の処分の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
三 会社の吸収合併、吸収分割、株式交換又は株式交付の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
四 設立時発行株式又は募集株式の引受けに係る意思表示その他の株式の発行又は自己株式の処分に係る意思表示が無効とされ、又は取り消された場合
五 株式交付子会社の株式又は新株予約権等の譲渡しに係る意思表示その他の株式交付に係る意思表示が無効とされ、又は取り消された場合
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会社計算規則第26条(資本準備金の額)
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- 株式会社の資本準備金の額は、第一款〔株式の交付等〕及び第二款〔剰余金の配当〕並びに第四節〔組織再編〕及び第五節の二〔取締役等へのストックオプション〕に定めるところのほか、次の各号に掲げる場合に限り、当該各号に定める額が増加するものとする。
一 法第447条〔会社法447(資本金の額の減少)〕の規定により資本金の額を減少する場合(同条第一項第二号に掲げる事項を定めた場合に限る。) 同号の準備金とする額に相当する額
二 法第451条〔会社法451(準備金の額の増加)〕の規定により剰余金の額を減少する場合 同条第1項第一号の額(その他資本剰余金に係る額に限る。)に相当する額
- 株式会社の資本準備金の額は、法第448条〔会社法448、準備金の額の減少〕の規定による場合に限り、同条第一項第一号の額(資本準備金に係る額に限る。)に相当する額が減少するものとする。この場合においては、前条第二項後段の規定を準用する。
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会社計算規則第27条(その他資本剰余金の額)
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- 株式会社のその他資本剰余金の額は、第一款〔株式の交付等〕並びに第四節〔剰余金の配当〕及び第五節の二〔取締役等へのストックオプション〕に定めるところのほか、次の各号に掲げる場合に限り、当該各号に定める額が増加するものとする。
一 法第447条〔会社法447(資本金の額の減少)〕の規定により資本金の額を減少する場合 同条第1項第一号の額〔減少する資本金の額〕(同項第二号に規定する場合〔一部を準備金にする場合〕にあっては、当該額〔減少する資本金の額〕から同号の額〔準備金にする額〕を減じて得た額)に相当する額
二 法第448条〔会社法448(準備金の額の減少)〕の規定により準備金の額を減少する場合 同条第一項第一号の額(資本準備金に係る額に限り、同項第二号に規定する場合〔一部を資本金にする場合〕にあっては、当該額から資本準備金についての同号の額を減じて得た額)に相当する額
三 前二号に掲げるもののほか、その他資本剰余金の額を増加すべき場合 その他資本剰余金の額を増加する額として適切な額
- 株式会社のその他資本剰余金の額は、前三款〔株式の交付等、剰余金の配当、自己株式〕並びに第四節〔組織再編〕及び第五節の二〔取締役等へのストックオプション〕に定めるところのほか、次の各号に掲げる場合に限り、当該各号に定める額が減少するものとする。
一 法第450条の規定により剰余金の額を減少する場合 同条第一項第一号の額(その他資本剰余金に係る額に限る。)に相当する額
二 法第451条の規定により剰余金の額を減少する場合 同条第一項第一号の額(その他資本剰余金に係る額に限る。)に相当する額
三 前二号に掲げるもののほか、その他資本剰余金の額を減少すべき場合 その他資本剰余金の額を減少する額として適切な額
- 前項、前三款並びに第四節及び第五節の二の場合において、これらの規定により減少すべきその他資本剰余金の額の全部又は一部を減少させないこととすることが必要かつ適当であるときは、これらの規定にかかわらず、減少させないことが適当な額については、その他資本剰余金の額を減少させないことができる。
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会社計算規則第28条(利益準備金の額)
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- 株式会社の利益準備金の額は、第二款〔剰余金の配当〕及び第四節〔組織再編〕に定めるところのほか、法第451条〔剰余金の減少による準備金の増加=剰余金の準備金への振替〕の規定により剰余金の額を減少する場合に限り、同条第1項第1号の額(その他利益剰余金に係る額に限る。)に相当する額が増加するものとする。
- 株式会社の利益準備金の額は、法第448条〔準備金の減少による資本金の増加=準備金の資本金への振替〕の規定による場合に限り、同条第1項第1号の額(利益準備金に係る額に限る。)に相当する額が減少するものとする。
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会社計算規則第29条(その他利益剰余金の額)
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- 株式会社のその他利益剰余金の額は、第四節〔組織再編〕に定めるところのほか、次の各号に掲げる場合に限り、当該各号に定める額が増加するものとする。
一 法第448条〔準備金の減少〕の規定により準備金の額を減少する場合 同条第1項第1号の額(利益準備金に係る額に限り、同項第二号に規定する場合にあっては、当該額から利益準備金についての同号の額を減じて得た額)に相当する額
二 当期純利益金額が生じた場合 当該当期純利益金額
三 前二号に掲げるもののほか、その他利益剰余金の額を増加すべき場合 その他利益剰余金の額を増加する額として適切な額
- 株式会社のその他利益剰余金の額は、次項、前三款並びに第四節及び第五節の二に定めるところのほか、次の各号に掲げる場合に限り、当該各号に定める額が減少するものとする。
一 法第450条の規定により剰余金の額を減少する場合 同条第一項第一号の額(その他利益剰余金に係る額に限る。)に相当する額
二 法第451条の規定により剰余金の額を減少する場合 同条第一項第一号の額(その他利益剰余金に係る額に限る。)に相当する額
三 当期純損失金額が生じた場合 当該当期純損失金額
四 前三号に掲げるもののほか、その他利益剰余金の額を減少すべき場合 その他利益剰余金の額を減少する額として適切な額
- 第27条第3項の規定により減少すべきその他資本剰余金の額を減少させない額がある場合には、当該減少させない額に対応する額をその他利益剰余金から減少させるものとする。
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- 金子登志雄・赤土正貴・富田太郎・山岡透『これが減資だ!合併・再編だ!』中央経済社/2003
- 金子登志雄・有田賢臣『目からウロコ!これが計算規則だ株主資本だ』中央経済社/2007
- 金子登志雄・富田太郎『目からウロコ!これが新増減資だ種類株式だ』中央経済社/2007
- 辺見 紀男、武井 洋一『非公開会社・子会社のための会社法実務ハンドブック』商事法務/2015