これらは「親亡き後」問題として、現代社会で大きな問題となっています。
この記事では、「親亡き後」問題を解決するための方法を解説しています。
| もくじ | |
|
何も対策を講じていない場合、「親御さん」について、成年後見(法定後見)制度【1】の利用開始が考えられます。しかし、法定後見では、以下のような問題が生じる可能性があります。
【1】成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度があります。詳しくは、記事「成年後見(財産管理対策)TOP」をご参照ください。
親が亡くなった後に、何も対策を講じていない場合、障害のある子どもも、財産を相続することができます。しかし、以下のような問題が生じる可能性があります。
親御さんが遺言をご用意なさっていれば、障害のあるお子様は、遺言書に従った財産を相続できます。しかし、以下のような問題が生じる可能性があります。
親御さんが生命保険に加入なさっていれば、障害のあるお子様は、生命保険契約に従った生命保険金を受け取ることができます。しかし、以下のような問題が生じる可能性があります。
<委任者:親御さんご自身、受任者:信頼できる第三者として、任意後見契約を締結した場合>
親御さんのご存命中は、任意後見人がある程度はフォローできることもあろうかと思います。しかし、任意後見契約は、親御さんの死亡によって、効力を失ないます。
<委任者:お子様、受任者:信頼できる第三者として、任意後見契約を締結した場合>
お子様が任意後見契約の委任者となることができれば【1】、任意後見契約を締結しておけば安心できます。
【1】任意後見契約は、必ず公証人が作成する公正証書で行う必要があり、作成する際には、公証人によって「お子様の契約締結能力の有無」が審査されます。
家族信託(民事信託)は、これらの課題に対応できる柔軟な仕組みです。親が元気なうちに、信頼できる家族などに財産を託し、親の意思に沿った管理・承継を実現できます。
家族信託の基本的な仕組みは次のような形になります。
親亡き後問題に対応するための信託は、両親(保護者)によって養護支援されている要保護者の親亡き後の問題を、親が事前に設計しておこうというものです。
障害者の親亡き後に備える信託には、次の方法が考えられます。
これらのうち、親亡き後問題の解決のために、利用されることが多いのは、➌の遺言信託です。
また、➋の遺言代用信託も増えています。
| ➊信託契約 | ➋遺言代用信託 | ➌遺言信託 | ➍特定贈与信託 | |
| 概要 | 障がいのある子を受益者とする信託契約。 | 親が信託契約で「親死亡時に受益権等がお子様に移転する」旨を定めることで、遺言に類似した承継機能をもたせた信託契約。 |
親の遺言により設定される信託。 親の死亡により効力を生じる。 |
特定障害者を受益者とする一定の信託契約。 |
| メリット | 一般的な家族信託のメリット。 | 遺言代用信託は、契約なので、遺言信託のように受託者に拒否されることがない。 | 遺言なので、何度でも書き直しができる。 | 大きな非課税枠がある。 |
| デメリット |
|
|
|
|
| 条文 | 信託法3① | 信託法3①、同90 | 信託法3② | 相続税法21の4 |
【1】遺言は、相手を必要としない単独行為です。そのため、遺言信託は、単独でできる反面、遺言書で定めた受託者が、受託者への就任を拒絶することが可能です。拒絶した場合、裁判所が受託者を選任することになりますので(信託法6条1項)、実際の受託者が、指定していた者とは異なるという事態が起こり得ます。
家族信託は多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットや注意点も存在します。
親亡き後問題に対応するためには、他の制度との併用も有効です。
金融機関よりも「先に司法書士に相談」することが大切です。
金融機関は、自行の金融商品を買ってほしいので、営業します。一方、司法書士は、まったく利害関係なく「ご家族のことだけを考えて」制度のご説明をすることができるからです。
大きな贈与税非課税限度額が、設けられています(相続税法21-4)。
⚠️ 利用上の注意点・デメリット
📋 主な利用条件
親御さんがお亡くなり(または重度障害)になったとき、お子様に毎月年金が支払われるようになる制度です。
親御さんにも、受け取るお子様にも、税金上のメリットがあります。

企業・事業者向けサービス
トラブル解決サービス(簡裁訴訟代理、裁判書類作成)
