企業が生き残りや発展をかけて、他の企業と提携することが良く行われています。
この記事では、よく似た用語を解説した後、皆様が選択する基準、費用や所要時間についても説明しています。
| もくじ | |
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2社以上の事業体が、協力して事業を行うことを「(広義の)共同事業」といいます。ただし、法律用語ではありません。
良く似た意味を持つ言葉に「合弁事業(ジョイントベンチャー)」「協同事業」「業務提携」などがありますが、ふわっと申し上げると、下表のような感じです。
| (広義の)共同事業 | |||||
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意 味 |
2社以上の事業体が、協力して事業を行うこと | ||||
| 合弁事業 | (協議の)共同事業 | 協同事業 | 業務提携 | ||
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意 味 |
出資して新会社を設立し、事業を行うこと。 |
組合員になって組合を設立し、組合員のための事業を行うこと。 |
独立性を維持したまま、共同して事業を行うこと。 |
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例 |
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【1】Mazda Toyota Manufacturing, U.S.A., Inc.:トヨタとマツダが米国での自動車生産を行うために設立した合弁会社。出資比率は、トヨタ50%:マツダ50%(トヨタ自動車『マツダとトヨタ、米国合弁新会社「Mazda Toyota Manufacturing, U.S.A., Inc.」を設立』最終アクセス251108)。
【2】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社:トヨタとパナソニックが電気自動車用電池の開発・製造を行うために設立した合弁会社。出資比率は、トヨタ51%:パナソニック49%(プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社『会社概要』最終アクセス251108)。
【3】不動産特定共同事業:複数の投資家から出資を募り、不動産を取得・運用し、そこから得た収益を分配する事業(不動産特定共同事業法(平成六年法律第七十七号)第2条第4項以下参照)。
【4】外国法共同事業:外国法事務弁護士又は外国法事務弁護士法人と弁護士、弁護士法人又は弁護士・外国法事務弁護士共同法人とが、組合契約その他の継続的な契約により、共同して行う事業であつて、法律事務を行うことを目的とするものをいう(外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律(昭和六十一年法律第六十六号)第2条第19号)。
【5】農業協同組合:農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)参照
【6】事業協同組合、企業組合:中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)参照
もう少し詳しく見ていきましょう。
2社以上で共同で事業を行おうというときには、大きく分けて二つの方法がございます。
合弁会社を設立する方法と、業務提携契約を結ぶ方法です。
違いは下表をご参照ください。
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合弁会社設立による共同事業 (ジョイントベンチャー) |
契約による共同事業 (業務提携契約、共同事業契約) |
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| 概要 |
参加企業が出資して、独立した法人格を持つ新会社を設立して事業を行う(参加企業は、合弁会社の親会社になる。)。 事業自体が法人格を持つ。 |
参加企業同士で契約を締結して事業を行う。 事業自体は法人格を持たない。 |
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初期コスト・時間 |
×合弁会社の設立登記+株主間契約。 ×コストと時間を要する。 |
○契約書の締結のみ。 ○安価かつ迅速。 |
| 資金 |
参加企業の新会社への出資が必要。出資は共同事業専用の資金源になる。 ○会社として独立した資金調達が可能。 |
原則不要(参加企業がそれぞれ負担し、それぞれ調達する。) ×共同事業名義での資金調達は困難。 |
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利益損失 の配分 |
△出資比率に応じた配当や損失負担 ×配当として分配(配当課税される) ○透明性が高い。 |
○契約で定める比率や方法。 ×配分方法が複雑になることもある。 |
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税務 |
合弁会社として独立した税務処理。 |
参加企業が個別に税務処理。 既存の税務処理に組み込み可能。 |
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意思決定 運営 |
○株主総会、取締役会で決定するため、迅速。 |
×参加企業の協議で決定。合意形成に時間を要することもある。 |
| 柔軟性 |
×会社法の枠組みに従うため変更は難しく、柔軟性は低い。 |
○契約で自由に定められ、目的に応じて変更も可能。 |
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ノウハウ 共有 |
○合弁会社に集中できる。 |
×契約で定めた範囲に限定される。 |
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知的財産 |
○合弁会社に帰属するので明確。 ○一元管理ができ、保護が容易。 |
×権利帰属の明確化が必要。 ×契約で詳細な規定が必要。 ×紛争リスクとなる。 |
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秘密保持 |
○合弁会社の管理体制で保護する。 ○一元的な管理が可能。 ×親会社(参加企業)への情報開示が必要。 |
×各社に情報が分散する。 秘密保持契約書(NDA)で保護する。 ○必要最小限の情報共有可能 |
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取引先 との関係 |
○合弁会社が対応 ○窓口が一本化 |
参加企業が個別対応 ×窓口が分散 |
| 責任 |
○合弁会社が単独で責任を負う。 ○出資した参加企業は出資の範囲で責任を負う。 |
×外部に対する責任は、参加企業が直接負う。 ×連帯責任を負うリスクもある。 |
| 人事 |
○合弁会社が雇用して明確。 ○専任体制の構築が可能。 |
×出向や兼務等の調整を要する。 ×指揮命令系統が不明瞭になる。 |
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対外的 信用力 |
○合弁会社は法人格があるため、信用力が高い。 |
△参加企業の信用力に依存。 ×新規事業体としての信用はない。 |
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紛争 リスク |
株主構成や取締役会運営をめぐる対立。 |
契約解釈をめぐる対立。 |
| 解消 |
×煩雑 ×株式譲渡や会社解散手続きが必要 |
○比較的容易 ○契約期間満了、解除条項、合意解除 |
| 合弁会社設立が適するケース | 契約が適するケース |
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合弁会社設立を決めた場合には、法人の形態を選択することになります。
一般的には、株式会社を選択することが多いです。
もっとも、合同会社やLLP(有限責任事業組合)を使う方法もあります。
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合弁会社設立による共同事業 (ジョイントベンチャー) |
契約による共同事業 (業務提携契約、共同事業契約) |
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株式会社 |
合同会社 | LLP | ||
| 概要 | 株式会社設立 | LLCの設立 | LLPの設立 | |
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初期費用 |
会社設立 司:16.5万円 実:21万円 |
会社設立 司:14.3万円 実:6.3万円 |
組合設立 司:33万円 実:6.3万円 |
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株主間契約 司:22万円~ |
社員間契約 司:22万円~ |
司:33万円~ | ||
| 計60万円~ | 計43万円~ | 計40万円~ | 計33万円~ | |
| 所要時間 | 2~3か月 | 2~3か月 | 2~3か月 | 1~2か月 |
(初期コスト欄の数字は、全て税込です。司=司法書士報酬、実=実費を表示しています。)
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